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投資のキホン 日経平均を知る

単純平均となぜ違う? 「額面」で算出を工夫 株式投資の超キホン「日経平均」を知ろう!(5)

2018/11/1

10月以降、日経平均株価の変動が大きくなっています。特に1日に500円を超えて下げる日が目立つようになってきました。米中の貿易摩擦は依然として収束の気配がありません。決算シーズンを迎え、米中両国が繰り出した追加関税の負担や中国の景気減速などが企業収益に影響を及ぼす現実味を投資家が敏感に感じ取っているからなのでしょう。日本を代表する企業に対しても同じように警戒感が広がっており、日経平均に採用している225社の株価は総じて軟調になっています。

さて、新聞やテレビのニュースで何気なく耳にしている日経平均の値動きですが、実際にはどうやって算出しているのでしょう。「ああなるほど、『平均株価』ということは225社の株価を合計して225で割った平均を出しているわけか」と思う人は多いかもしれません。

日経平均が前の日から822円下げた10月25日の採用銘柄で平均を出してみます。225銘柄の終値を単純合算すると75万518円(小数点以下切り捨て)になるので、これを225で割ると3335円(同)という結果でした。でも、実際の日経平均の当日終値は2万1268円であり、学校で習った「平均の計算式」による計算結果と数字が合いません。なぜでしょう。実はこの点は日経平均を理解するうえでとても重要なポイントなのです。

以前、お話しましたが、日経平均は日本がまだ占領下にあった1950年から算出を開始した歴史ある株価指数です。必要に応じ、採用銘柄を入れ替えてきました。でも、例えば株価が数百円の銘柄を外し、万円単位の株価をつけている銘柄を採用しただけで日経平均が上昇してしまったら、株価指数として適切ではなくなってしまいます。

また多くの企業は投資しやすさを意識して「株式分割」や「株式併合」を実施するようになっています。株価自体は変化しますが、時価総額は変わりません。すなわち会社そのものの価値は変わっていないわけです。市況の要因ではなく、テクニカルな理由による株価の変化が指数に影響を及ぼしてしまうのは好ましくないと言えるでしょう。

こうした点を踏まえ、日経平均は算出にあたって必要な調整を加えています。まずは「日経平均は単純な平均の計算ではなく、工夫して算出している指数なのだな」と覚えておきましょう。

平均の計算は合計を個数で割って出しますよね。日経平均の算出はこのコンセプトを生かし、分子と分母をそれぞれ工夫して計算しています。分子に当たる部分を採用銘柄の株価の単純合計、とすると、先ほど説明したような悪影響が出てしまいます。そこで、株価合計は「みなし額面」をベースに算出します。

みなし額面?何だか話が小難しくなってきましたね。

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