ジョーシン浦和美園イオンモール店に5万円以上の炊飯器の売れ筋を取材した。炊飯器は1万円前後の安価な製品から10万円を超える高級品まであるが、10人中3人くらいの割合で、5万円以上のモデルを選ぶなど高級志向があるそう。同店スタッフの篠崎雄太氏は「さらにその3人のうち1人は、買い替えのたびに別のメーカーに乗り換えている感じです。毎日食べるものを作るのですから、調理家電のなかでも品質や機能を吟味する人がとりわけ多いジャンルですね」と話していた。
5万円以上の価格帯は、最上位モデルから、その機能を一部省略した上位モデルまでが範囲になる。「5万~6万円のモデルは内釜に最上位モデルと同じか近いものを採用している場合が多いので、価格を抑えつつ良質を追求したいという人のニーズにうまく合致しているんです」。
炊飯器、買い替えのコツ
炊飯器は買い替えで購入する人が多い。新米の季節やボーナス期に購入する人が多いが、それまで使ってきたものが故障したので来店する人も少なくないという。篠崎氏は「冷蔵庫もそうですが、故障してから選ぶのは精神的にも追い立てられて大変なので、故障の前兆に気づいた時点で検討を始めるのが理想です」とアドバイスする。それを含めた購入前のチェックポイントは以下のとおり。
2.ブランドごとに炊き上がりの個性があるので、実演を試したりスタッフに聞いたりしよう。
3.メンテナンスの手間は違いが大きい。外して洗うパーツや手順を確認してから選ぶのがベター。
最近の炊飯器は、内釜の不調が故障の始まりとなるケースが多いという。そうした故障のシグナルを見逃さないようにして、適切なタイミングで買い替えたい。
5万円以上の炊飯器人気ブランドランキング
同店における5万円以上の炊飯器の売れ筋トップ5は以下の通り。
1位:象印マホービン「炎舞炊き」(NW-KA10)
鉄を仕込んだ厚み2.2mmの内釜「豪炎かまど釜」と底部の3つのIHで複雑な対流を起こす新構造を採用した5.5合炊きモデル。好みの炊き方を追求できる「わが家炊き」機能を搭載する。本体サイズはW275×D345×H235mm。実売価格は9万9800円。
2位:パナソニック「Wおどり炊き」(SR-VSX108)
銘柄による最適化や、乾燥した米のパサつきを抑える「鮮度センシング」や好みの食感に炊き分ける機能も盛り込んだ5.5合炊き。内釜に「ダイヤモンド竃釜」を採用する。本体サイズはW275×D361×H234mm。実売価格は8万4800円。
3位:タイガー魔法瓶「GRAND X THE炊きたて」(JPG-X100)
四日市萬古焼を使用した内釜「プレミアム本土鍋」に、外釜「遠赤特大土かまど」から熱を伝える5.5合炊き。モーションセンサーを内蔵したタッチパネルで操作する。本体サイズはW261×D325×220mm。実売価格は10万8000円。
4位:象印マホービン「極め炊き」(NW-JT10)
内釜の外周に集熱用のステンレス羽をつけた「鉄器コート豪熱羽釜」を採用する5.5合炊きモデル。上位モデルと同じ、好みの炊き方を追求できる「わが家炊き」機能搭載。本体サイズはW275×D345×H215mm。実売価格は6万4800円。
5位:タイガー魔法瓶「炊きたて」(JPH-B101)
表面6層コ一トを施した本土鍋を内釜に採用した5.5合炊きモデル。上位モデルと同じく、滴がつきにくい「つや艶内ふた」を備える。本体サイズはW261×D325×H220mm。実売価格は7万9800円。
象印マホービン、パナソニック、タイガー魔法瓶の炊飯器主要メーカー3社の5.5合炊き最上位モデルがトップ3に並び、最上位モデルの機能を一部搭載する上位モデルがそれに続いている。
※なお、原稿と写真で掲載している価格は、2018年10月10日15:30時点のもの。日々変動しているので、参考程度に見ていただきたい。