管理職でなくてもリーダーになれる 第一歩は理念共有20代から考える出世戦略(45)

時には自分も、誰かに依頼されたことだけをやっていたい場合もあるでしょう。つらい時には支えてほしい場面もあります。落ち込んだ気持ちに気を使ってほしい。そしてなかなか見えづらい将来像について、具体的に示してほしいと考えることは決して弱さではありません。

だとすれば、私たちにできることは、リーダーとしての行動をシェアすることです。

言い換えるなら、誰もがいつでもリーダーになれる状態をつくりあげること。そうすれば常に自分だけがリーダーとして活躍する必要はなくなります。

そのためには、チームとして達成したいゴールや存在意義が共有されていることと、チームに所属する一人一人がそのゴールに向かうことを自分事としてとらえるようにならなくてはいけません。

そのように考え方を変えてみれば、私たちが取るべき行動が少し変化してくることがわかります。それは「リーダーとして行動する」ことから、「誰もがリーダーとして行動できる場をつくる」ことへの変化です。

互いを理解しあうことが第一の条件

誰もがリーダーとして行動できる場、というのはどういうところでしょう。

まず前提として、チームに所属する人たちはそれぞれに個性があります。また、得手不得手もあるでしょう。コミュニケーションが得意な人もいれば、一人で仕事をしたい人もいる。特定の知識が多い人もいれば、多くの経験をしている人もいます。

自分がリーダーとして行動するためには、自分視点で相手を理解する必要がありました。しかし誰もがリーダーとして行動できる場においては、誰もが誰もを理解していることが重要なのです。

そしてその理解は、ランク付けのようなものではありません。個性を理解し、得手不得手を理解することで、相手が活躍できる場面を想定できるような理解です。

たとえば冒険を続ける物語の仲間たち、という関係がそれに近いでしょう。特定のリーダーにだけ頼るのではなく、それぞれが得意とする分野で周りに頼られます。

同様に、誰もがリーダーとして行動できる場では、誰もがいつ誰に頼ればよいかがわかる状態が成立しているのです。

そのように整理してみれば、私たちが場をつくるために取るべき行動は、チームメンバー同士が理解しあうための助力だということがわかります。一緒に働いたことがないメンバー同士が一緒に働く機会をつくることで、それぞれの個性や得手不得手を知ることができるようにするなどです。あるいは、誰かの成功を称賛することで、得意としていることを周知させるような方法もあります。そして逆に、不得手を貶めるようなことを戒め、そのことを得意とする別のメンバーを称賛するようにしてゆきます。

視線の先をあわせてゆく

お互いの前向きな理解が深まってゆけば、自分たちに何かができるという肯定的な感情が高まります。チームとしての活力が醸成されてゆくわけですが、そこで目指す方向がばらばらだとどうなるでしょう。

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