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グッドデザインカンパニーの代表取締役を務める水野学氏。「くまモン」のデザインを手掛けたことでも知られる

グッドデザインカンパニーの代表取締役を務める水野学氏。「くまモン」のデザインを手掛けたことでも知られる

仕事をするうえで「段取りが悪い」といわれるのは、結構厳しい。ただ、大学でも新入社員研修でも、段取りを教わる機会は、まずないだろう。熊本県のPRキャラクター「くまモン」のデザインを手掛け、「いちばん大切なのに誰も教えてくれない段取りの教科書」(ダイヤモンド社)を書いたクリエーティブディレクターの水野学氏は「段取りのポイントはルーティン(定型化できる手順)」という。段取りの意義やノウハウを聞いた。

段取りは「定型化」できる

段取りといえば、一般的には会議室を予約し、議題を決めるといった準備作業のイメージが強い。スケジュール通りに進める手配や根回しのニュアンスもあるだろう。水野氏は「段取りの大半はルーティン」とみる。ここでいうルーティンとは、共通化できる部分をできる限り定型化し、再利用することだ。

プロジェクトによって目的や進め方は異なるが、段取りと呼べる枠組みや進行手順の部分には大きな違いがないことが多い。この共通要素を一種の型にはめ、すべて初めから組み立てる無駄を省くのが水野流ルーティンのメリットだ。「手順よりも、生み出す中身のほうがずっと重要だ。集中して創造的に働くには、余計な作業から解放された『余白』が欠かせない。段取りは、クリエーティブでないことから逃れ、自由を拡張する方法」と位置づける。

水野氏が率いる「グッドデザインカンパニー」は、数十のプロジェクトが同時に進む。ブランディングやロゴ制作、商品開発など、手掛ける分野も幅広い。水野氏は「(ルーティンという)ベースがきちんとしているから、アウトプットのレベルが上がる」と話す。目的はペースアップでなく、レベルアップだというのが水野氏の段取り論の特徴だ。同社では、全社員が使うペンの種類を統一しているが、それも「筆致や色に気を取られず、内容に集中できる」のが理由だという。

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