男の靴と鞄 装いを引き締める黒色&表情豊かな茶色
服ほどにモノを言うビジネスパーソンの靴と鞄(上)
腕時計と同じように"格"が表れやすく、身体の先端に位置するゆえ目にも留まる。そんな靴と鞄はビズスタイルの要であり、勝負を決するポイントだ。
【 ブラック編 】
装いを引き締め、控えめなエレガンスを醸すブラックの靴と鞄は、クラシックな逸品を吟味し、ストイックさを際立たせたい。
■FUJITAKA GALLERY & JOHN LOBB
クラシックなワンハンドルフラップブリーフは、美しく丈夫なドイツの名門ワインハイム社の最高級カーフレザーを使用。ジョンロブの「ストーウェイ」はクラシカルな趣のラストを使用したウィングチップシューズであり、どんなスーツにもエレガントな気品を添えてくれる。黒革が引き立たせる控えめさと紳士の気品が漂う1足だ。
■FURLA
大戦時の軍用バイクとパーツから着想を得たブリーフケース。高級感のあるスムースカーフとシボ革のコンビが特徴で、男らしくもスマートな雰囲気。ビジネススタイルに精悍な男らしさをプラスしてくれる。
■BALLY
クラフトマンシップを体現するスクリーブラインの「スキャンラン」。ウィングチップながらシンプルなメダリオンを配し、ストイックなエレガンスが際立つ仕上がり。
■SALVATORE FERRAGAMO
レザートートは、縁とハンドル部の極小スタッズに都会的な男らしさが薫る。着脱ショルダーストラップつき。さり気なくも差がつく絶妙なモードのさじ加減。
■DIOR HOMME
一枚革のホールカットをベースにステッチとテープ状の装飾のみでウィングチップを表現。ミニマルでストイックな表情がオン・オフ双方で活躍する。
■ETRO
シグネチャーライン「アルニカ」をネイビー基調でアレンジした新作「アルニカアズーラ」のブリーフケース。上品で控えめな艶感が魅力だ。
■J.M.WESTON
厚みのあるトリプルソールを採用したウィングチップ「590」は伝統の1足。頑健なだけでなく、古びない佇まいで長年愛用できるはずだ。ブランドの哲学が宿る質実剛健な仕事靴。
【 ブラウン編 】
ブラウンの靴と鞄は、ブラックより豊かな表情を演出可能。アンティーク調や味のある素材感ならこなれたポイントになるはずだ。
■INDEED(右鞄)
■SANTONI(右靴)
■BERLUTI(左)
右:タンニン鞣なめしの革が使うたびに艶を帯びるバッグは、15年来のベストセラーモデル「ジャスティ」。職人が手作業で色づけした深みのあるカラーのプレーントウシューズは、装いに奥行きと高級感をもたらす。スタイルの格を上げる上質な艶と深みのある1足だ。
左:柔軟なカーフレザー「ヴィッテロフィオーレ」を用いたベルルッティのトートはやや大ぶりながら、非常に軽量。アイコンのスクリット柄がコーナーに上品にあしらわれ、時を超越した美をさり気なく主張する。そんなトートにベストマッチするシューズ「アレッサンドロ」は、接ぎのない一枚革に職人の手作業による色づけ"パティーヌ"が施され、抽象絵画のような美を宿す。
■SALVATORE FERRAGAMO
接ぎのない一枚革の1足は、最高峰ライン「トラメッザ」より。職人が手作業で磨き上げた、カーフレザーの美しいシェード感を堪能したい。レザーというキャンバスに凝らされた芸術的手技を満喫できるにちがいない。
■S.T. DUPONT
旅行ケース製造が起源のメゾンの伝統を継ぐ「ラインD」のブリーフ。最高級レザーの奥深い艶が楽しめる。レザーの上質感が際立つこれぞフレンチエレガンス。
■FUGASHIN
世界の上質素材を用い、日本の技と感性で仕立てるブランド。ノルヴェジェーゼ製法を前部のみに用い、迫力と気品を兼備する1足に。存在感とエレガンスを備えるジャパニーズシューズだ。
■HARTMANN
過去のアーカイブモデルから着想を得た新作「ホリゾンタルトート」。収納性に優れ、オン・オフだけでなく短期旅行にもうってつけだ。
■BRUNELLO CUCINELLI
均質な表情と繊細な艶が魅力の最高級皮革、コードバン製プレーントウ。オン・オフ問わず使えるラウンドトウのフォルムで、軽量性も抜群だ。極上革ならではの上質感を軽やかに履きこなしたい。
■TOD'S
柔軟なスエードを用いた定番「エンベロープバッグ」の2018年秋冬モデル。大きなフラップを中に入れこみ、トートのような使い勝手も発揮する。装いやシーンで使い分ける変幻自在の使い勝手だ。
※記事中の価格は税抜きです。
Direction=島田 明 Text=竹石安宏(シティライツ) Photograph=隈田一郎 Styling=久保コウヘイ
[GOETHE 2018年11月号の記事を再構成]
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。