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自分の急病に備える 資産の預け先・残高をリスト化 マネー危機管理術(中)

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2018/11/22

写真はイメージ=PIXTA
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急病になった際などに家族が困らないように、どう備えるべきだろうか。第2回は、そのために準備しておくべきことを紹介する。自身の総資産の把握から始め、資産の預け先・残高をリスト化し、銀行のログインパスワードの作成ルールを家族と共有しよう。

◇  ◇  ◇

「お金持ちには現在の資産合計額を即答できる人が多い」。こう指摘するのは、生活経済研究所長野・所長でファイナンシャルプランナー(FP)の塚原哲さんだ。「家計簿ソフト開発のために2000世帯の家計を分析した際、この傾向が顕著に現れた」という。資産の増減を把握していると自ずと運用情報などに敏感になる。その上、残高が減った際に高額な買い物を控えるなど、自動制御が利くのだ。

■最もシンプルな資産管理

総資産を常時管理するなど自分には無理と思う人も「資産残高推移表」への月に1回の記入なら実行できるだろう。収支差額6カ月分の平均から、5年後、10年後の資産の推計もできる。

「平均が月にプラス10万円なら10年で120倍の1200万円、今の運用方法で増えると予測できる。今後のマネープランの参考データになる」(塚原さん)

そして、「資産残高推移表」が用意できていれば、自分の緊急入院や、もし死亡した場合、家族が医療費や生活費の用意、相続の手続きなどを手際よくできる。

■フィンテックによる変化

資産の預け先を残しておくことは、前回記事「親の認知症に備える 気持ちに配慮しつつ資産情報共有」と同様に最重要事項。株式や外国為替証拠金取引(FX)などネットで完結する投資方法も増えた今、家族が自力で全ての財産を見つけ出すことは困難だ。「通帳や郵便物の保管だけでは漏れが生じる」(塚原さん)

クレジットカード情報やネット証券、ネット銀行のログインパスワード管理は厳重かつ、家族らに伝えられる方策を選ぼう。

ハッキングによる被害が甚大化する大きな要因は、類推されやすい安易なパスワードと、同一パスワードの使い回しだ。ノートなどにパスワードを書いて保管するのは厳禁。エクセルなどでリスト化し、デスクトップ上に置いておくことも避けるべきだ。

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