マネー研究所

日経マネー 特集セレクト

災害に備える火災保険選び 自宅再建できる内容か確認 マネー危機管理術(下)

日経マネー

2018/11/30

写真はイメージ=PIXTA
日経マネー

台風、豪雨、地震などの自然災害にどのように備えたらよいのか。もし被災したら、生活再建に向け、まず何をすればいいのだろうか。第3回は、火災保険の選び方と被災後にすべきことをまとめた。

◇  ◇  ◇

2018年は地震や豪雨など大きな自然災害が続き、日ごろの備えの大切さを再認識した人も多いだろう。大規模災害で自宅が損害を受けると「住まい」と「資産」の両方を失い、経済的な損失が甚大となる可能性が高い。その備えには保険への加入が必須といえる。

■水災、落雷、風災には火災保険

注:損害保険ジャパン日本興亜「THE すま いの保険」 2016年度の支払い実績

住まいを対象にしているのは「火災保険」。火災だけでなく水災などの自然災害も補償対象だ。水災については 床上浸水または損害が建物全体の30%以上の場合に保険金が受け取れる。実際の保険商品でも保険金の請求が最も多いのは「水災・風災・雪災」だ。

火災保険は、住宅ローンを組んでマイホームを購入するときに加入することが多い。現在の損害保険会社の商品は「住宅総合保険」が主流で水災も補償対象だが、一昔前の「住宅火災保険」は水災が補償されない。火災保険に入っているか、どのような補償内容かをまずは確認しておきたい。自然災害に備える共済もある。全労済の新自然災害共済は水災や地震を含む自然災害をカバー。JA共済の建物更生共済は火災、水災、地震をカバーしている。

自然災害や火災では、建物だけでなく家具や家電などの家財も失われる。買い直すために、建物とは別に家財保険にも加入しておくといい。建物と家財は別の保険会社・共済でも加入できる。家財の保険は賃貸住まいの人にも必要だ。

■自宅を再築できる額で契約

火災保険・共済は自宅を建て直すことができる金額(再調達価額=新価、再取得価額)を保険金額として契約するのが基本。それより少ないと、保険金だけでの再築には不足するからだ。

火災保険は建物を新築したときの価格に物価上昇率を加味して再取得価額を計算する。一方、共済は建物の所在地と面積、建物の構造(木造か鉄筋コンクリートか)で決まり、この3つが同じなら高級住宅もローコスト住宅も再取得価額も同じになる。生活経済研究所長野・所長でファイナンシャルプランナー(FP)の塚原哲さんは「保険は高級住宅に強く、共済は一般住宅に強い。必ず比較を」と言う。

分譲マンションは専有部分は区分所有者が、ベランダやエントランス、外壁といった共用部分は管理組合がおのおの火災保険・地震保険に加入する必要がある。

■地震は火災保険の対象外

JA共済の制度は地震もカバーするが、火災保険やその他の火災共済では地震は補償対象外。地震に備えるには火災保険に加え、地震保険に加入しなければならない。

地震保険は火災保険とセットで契約する必要があり、その保険金額はセットした火災保険の保険金額の50%が上限になっている。

マネー研究所 新着記事

ALL CHANNEL