FXから新興国投信にシフト リスク分散で資産増やす

「日経ヴェリタス」創刊以来の名物コラム。毎回1人の個人投資家を取り上げ、その人の投資歴の泣き笑いを赤裸々に紹介しています。
今回は松村洋克さん(34) 会社経営者。元プロキックボクサーで、今も毎朝のランニングと筋トレは欠かせない。休みには愛妻と2人で連れ立って釣りを楽しむ。

2004年~

松村洋克さん 目先の資産増減に一喜一憂しない。最後に立っていた者が勝ち

 山口県内の高等専門学校を卒業後、格闘家になることを目指し20歳で上京。都内のスポーツクラブでアルバイトとして働くなか、客の個人投資家から手ほどきを受けて投資に関心を持ち始める。06年に会社を設立して独立、パーソナルトレーナーの派遣業を始めるかたわら、キックボクサーとしてプロデビューしたこともある。11年の東日本大震災で提携先のスポーツクラブが一時休業、収入をトレーナー業だけに頼るのはリスクが高いと思い、投資に踏み切ることにした。

12年~

 とりあえず、為替相場が上がるか下がるかを予測する「バイナリーオプション」から投資を開始。手っ取り早く稼げそうだなと安易な気持ちが見透かされたのかことごとく予想を外し、用意した数十万円は「一瞬で溶けた」。これではいけないと猛勉強して外為証拠金取引(FX)や仮想通貨などで資産総額は一千万円を超えた。しかし同時にFXは投機性が高く安定して稼げるものではないことも知り、新興国中心の投資信託にシフト。仮想通貨も早めに利益確定で持ち高を減らしたため「億り人」にはなり損ねたものの、バブル崩壊で大損せずに済んだ。

17年~

 足元のポートフォリオは新興国向け投資信託などローリスクと位置づける資産に70%、株式や外貨預金などミドルリスクに20%、FXや仮想通貨などのハイリスクに10%ずつ。足元の年平均利回りは8%程度で、投資開始から6年あまりで金融資産は当初の100万円から5000万円に増えた。今は一線を引いたが、格闘技人生で学んだのは「最後に立っている者が勝ち」という考え。この考えのもと、目先の資産増減に一喜一憂せず中長期的な投資を心がけている。今関心があるのは不動産。東京五輪の前後で価格が大幅に下落するのではないかとにらみ、不動産価格の推移を注視し投資機会を探っている。

[日経ヴェリタス2018年10月21日付]

近づくキャッシュレス社会
ビジネスパーソンの住まいと暮らし
注目記事
近づくキャッシュレス社会
ビジネスパーソンの住まいと暮らし