TWICE チェヨン 日本語での作詞に挑んでみたい
メンバーの素顔(8)
童顔で愛らしいルックスから、「ベイビー怪獣」という呼び名でも親しまれているチェヨン。ツウィと同じく1999年生まれで、グループの中では末っ子ライン的な立ち位置。しかし、年齢差を感じさせないストレートな言動も魅力だ。
「2017年6月に日本デビューして以降、活動の中身がより濃くなってきたなと思います。この1年で特に記憶に残ってるのは日本で初めて開催したホールツアー。韓国語曲の『LIKEY』を披露した時に、韓国でのライブと同じような掛け声を、ファンの皆さんがやってくれたんです。言葉を覚えるだけでも大変だったと思うんですけど、それがまたキレイにそろっていて。歌っている途中にすごくうれしくなり、感動が止まりませんでした。
私たちの場合、日本語をマスターすることが日本デビューからずっと課題の1つで。特にレコーディングでは、発音に注意しつつ『どうすればファンの方に自然に聴いてもらえるか』を意識しながら、何度も練習するんです。
その点では、日本人メンバーのモモさん、サナさん、ミナさんにはすごく支えられてます。日本1stアルバムとなる『BDZ』の楽曲では、日本の若い女の子たちが使う『ワンチャン』『恋バナ』といった今ふうの言葉も入ってて(笑)。3人には『これってどんな意味なの?』と、ちゃんと言葉の意味まで確認しました。そうすることで楽曲に深みが出て、皆さんの心により届くものになると思うんです」
他のメンバーと同じように、さいたまスーパーアリーナは思い出に残る会場になったという。当日は「過去最高にワクワクしていました!」と振り返る。
「オープニングからファンのみんなが、私たちの曲にちなんだピンク色に輝く『CANDY BONG』のペンライトを振っていたのが印象的でしたね。体験したことのないほどの広い会場に、たくさんのお客さんが駆けつけてくれたのを見て、『もっと頑張らなきゃ!』と強く思い直しました。やっぱりライブはファンの方と一緒に過ごせる貴重な空間であり、大切な時間。テレビではなかなか披露できない楽曲もパフォーマンスできるし、何よりファンのみんなと同じ思い出を分かち合えるのが最大の魅力だと思います。なのでライブ中は、『ファンの皆さんとの距離をいかに近づけられるか?』といつも考えていて、視線や表情を特に意識しています。
日本でも少しずつ自分たちのことを知ってもらえている感覚はありますね。メンバーと一緒に空いた時間にショッピングをしていた時に、声を掛けてもらったことがあって。韓国以外の国でも私たちのことを知ってもらえているというのは、いつまでたっても不思議な感覚です(笑)。
最近のお気に入りスポットは原宿。特に竹下通りは歩いている人たちを含めてかわいらしい雰囲気にあふれていて、アニメの世界に飛び込んだような感覚になれるのも楽しいです。あと裏原っていうんですか? あのあたりの路地裏を散策するのも好きです。少し外れただけで、貴重なビンテージのアイテムを扱う古着屋さんがあったりするのもいいですよね」
日本の風景が創作の糧に
韓国での初フルアルバム『twicetagram』(17年10月)収録の『DON'T GIVE UP』などで作詞を担当しているほか、プライベートでは絵を描くなど、クリエイター気質の彼女。将来は「日本語での作詞にも挑んでみたい」と意欲を見せる。
「日本に来ると、韓国とは異なる風景が創作意欲の大きな刺激になるんです。車で移動中に、音楽を聴きながら街の景色をボーッと眺めるだけでも、インスピレーションが湧くんですよね。それが歌詞を書いたり、絵を描く際の助けになっています。
この1年間を通して、日本の文化もだいぶ身近になってきました。やはりいつかは日本語で歌詞を書いて、TWICEの楽曲として披露することが1つの目標ですかね。そのために日本語のレッスンはもちろん、昔の日本のドラマ『ロングバケーション』なども見たりして、個人的にも勉強しています。
TWICEは『明るくてエネルギッシュ』と言われることが多いんですが、一方で、『茶目っ気がある』というギャップも特徴だと思っていて。また、それぞれのメンバーが個性的だけど、グループとしてそろうと全然違うカラーになるんです。それをもっとたくさんの人たちに伝えていきたいです。
メンバーとはいろんなことに挑戦したくて、まずは東京ドームでのライブを早く実現したいです!」
(ライター カネコシュウヘイ)
[日経エンタテインメント! 2018年10月号の記事を再構成]
※11月2日(金)から11月10日(土)まで日替わりでメンバー9人の個別インタビューを掲載します。11月10日(土)はツウィです。
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。