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産む前に「復職後」示す JICAのフェアな女性登用

日経DUAL

2018/11/1

ワーキングマザーが育児中にもモチベーションを維持し、昇進の見通しを失わずに働き続けるための方法とは(写真はイメージ=PIXTA)
日経DUAL

男性と同等かそれ以上に働いてきた女性の多くが出産後、仕事に復帰したときに壁にぶつかります。補助的な業務に配置転換になったり、もしくは同じ部署でも出張の機会が減ったり……。ワーキングマザーが育児中にもモチベーションを維持し、昇進の見通しを失わず、「マミー・トラック」に陥らないで働き続けるためにはどうしたらいいのでしょう。女性の働き方に詳しい研究者でジャーナリストの治部れんげ氏が、国際協力機構(JICA)の人材マネジメントを例に説き起こします。

 ◇  ◇  ◇  

■必要とされる「フェアネス」は人員構成とアサインメント

筆者が知人の依頼でJICA労働組合主催の「働き方」セミナーで司会役を務めたときのこと。JICA研究所長の萱島(かやしま)信子さん、審査部環境社会配慮審査課課長の永井進介さんからキャリアや家族生活の両立について興味深い話を聞いた。

萱島さんは、かつてバングラデシュに勤務した際、2人いるお子さんのうちの一人を同伴したそうだ。もう一人のお子さんは夫と日本に残った。「子育ては大変なこともありますが、子どもがいるから頑張れることもあると思います」という言葉には説得力があった。

永井さんは、かつて世界銀行に出向しワシントンD.C.で勤務した際、職場と交渉して妻の育休時期とタイミングを合わせたという。今は共働きで2人のお子さんを育てるため、勤務地を国内の首都圏に限定している。一方で仕事上での成果が認められ、昇進も果たした。男性も家庭責任を果たしながらキャリアを諦めなくてもいいことを体現していた。

JICAと言えば、一般には青年海外協力隊のイメージが強い。また、JICAは日本政府の看板を背負い、政府開発援助(ODA)を実施する。途上国支援の仕事で多忙は当たり前。海外勤務も多い。きっと男性が多い職場なのだろう……と思っていたら、実態はまるで違っていた。

写真は、赴任先のメキシコで会議に出席しているJICA職員の湯本真知子さん(写真・左の前から2人目)。現在、真知子さんのメキシコ勤務に合わせ、同じくJICA職員の夫・宇多川祐樹さんは休職中。また、湯本さんも、育児休業中に宇多川さんの赴任に合わせてパラグアイで生活したことがある

JICAの「フェアネス」は2つ。1つ目は採用における男女平等である。フェアな採用が男女ほぼ半々の「入職」につながる。自然、共働き子育て層も増えていく。2つ目はアサインメントだ。性別でなく実力や適性で仕事を割り振る風土が働きながら子育てする親のやる気を引き出す。

「1800人いる総合職のうち、4割が女性です。新卒採用でも約半数が女性です」とJICA人事部給与厚生課の福澤叔子さんは話す。

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