プログラミング思考 ボードゲームで楽しく育てる

ALGOGLAは1人でも遊べるが、面白いのは2~4人の対戦ゲームだ。運の要素もあるが、単純にトークン目がけて進むだけでなく、相手の動きを予測して対処する必要がある。

ユニークなのは白紙のカードが用意されていて、オリジナルのカードやルールを作ることができる点だ。ALGOGLAを開発したスイッチオンの田代英一郎氏によれば、「そもそも、当初からルール等をユーザーが考えて遊び方をどんどん開発していけるように、というコンセプトがあった」という。

メーカーのWebページでは、ユーザーが投稿したオリジナルのカードやルール、詰め将棋のようなお題が公開されている。実際にプレーしてみたところ、手札が制御を指定するカードばかりになったり、早い段階で勝負の趨勢が決まったこともあったが、こういった点も遊び方を工夫することでさらに面白くできるかもしれない。ユーザーと一緒に成長していくことを目指す。そんな姿勢もオープンソースのプログラミングに似ていると感じた。

カードには動きを示すものと、繰り返しや条件分岐を示すものがある。オリジナルのルールを拡張できる白紙のカードや関数を作れるカードも用意されている

手を動かしプログラミング構造を理解

CODE MASTER(コードマスター)
米Think Fun社/輸入販売元:CAST JAPAN
対象年齢:8歳~
価格4374円
Levelが進むとマップ(写真上のルートが描かれた本)もスクロール(写真下にあるトークンを並べる用紙)も複雑になる。マインクラフト風のボードやコマのデザインも、子どもには受けそうだ

米Think Fun社のCODE MASTERは、「アバター」と呼ばれるプレーヤーの分身を操って異世界を旅するゲームだ、プレーヤーは、パワークリスタルを集めて「ポータル」と呼ばれるゴールへと進めるように、アバターの動きをプログラムする。

まずは異世界のマップを選択。マップには、アバターとポータル、クリスタルを配置する場所が決められていて、その状況でどのようにアバターを動かせばクリスタルを獲得しつつポータルにたどり着けるかを考える。そのときの条件が「通れる道」と「動かす回数」だ。

マップには赤、緑、青の3色に色分けされた道が描かれていて、その道を通るには同じ色のトークンが必要になる。各マップには、あらかじめトークンの色と枚数が記されている。つまり通れる道(トークンの色)と動かせる回数(トークンの枚数)が決まっていて、ユーザーは、トークンの並べ方でアバターの動きをプログラミングしていく。

プログラミング作業は、ゴールへの道筋が書かれた「スクロール」(GUIDE SCROLL。プレーヤーがトークンを置く用紙)の上にトークンを並べること実行する。マップ上にクリスタルが置かれている場合は、全て取らなければゴールできない。

トークンを並べ終わったら、左から順番に1ステップずつプログラムを実行していく。うまくゴールにたどり着けなかったり、クリスタルを集めきれなかったりしたときは、トークンを並べ直してプログラムをデバッグ(修正)する。同じマップでも違うスクロールと組み合わせることでまったく別の課題になるので、10種類のマップと12種類のスクロールを使って、60種類の課題に挑戦できる。

最初は短い一本道だったプログラムのステップも、レベルが上がるにつれて長くなり、複雑になっていく。文字だけではなかなか理解しにくいループや条件分岐といったプログラミングの構造も、アバターやトークンを触りながら動かすことで、直観的に理解できるようになるわけだ。

日本語のマニュアルは付属しないが、ルールはそれほど難しくないので心配はいらないだろう。基本は一人で課題に挑戦するタイプの教材に近いゲームだが、家族や友人たちと、ワイワイいいながら楽しんでも面白い。

最も簡単なLevel 1に挑戦中。マップ上の赤いラインは走って、緑のラインはスライディングで、青のラインはジャンプして通ることを意味している。写真ではプレーヤーは赤→緑→赤→緑というステップでゴールにたどり着くプログラムを選択。このプログラムだとゴールにたどり着ける

(文 吉田眞木=リアライズ理工センター)

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