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ワインもビジネスに必須の教養 プロが世界標準を指南 八重洲ブックセンター本店

2018/10/19

入り口を入ると目に飛び込んでくるメインの平台前面の中央に平積みする(八重洲ブックセンター本店)

ビジネス街の書店をめぐりながら、その時々のその街の売れ筋本をウオッチしていくシリーズ。今回は定点観測している八重洲ブックセンター本店だ。9月の開店40周年イベントの効果もあってこのところ来店客も多く、売り上げも堅調だ。著者を招いてのトークイベントなど独自の販促策も売れ筋をつくるのに貢献している。そんな中、好調な売れ行きになっているのは、ワインビジネスの専門家によるビジネスパーソン向けの教養書だった。

■ワインオークションの専門家が解説

その本は渡辺順子『世界のビジネスエリートが身につける 教養としてのワイン』(ダイヤモンド社)。著者の渡辺氏は、オークションハウスのクリスティーズで参加者の富豪や経営者にワインの紹介、指南をするワインスペシャリストとして活躍、現在は日本でワインオークション文化を広げる活動を繰り広げている。いわばワインビジネスのプロ中のプロで、その経験をベースに世界標準のビジネスツールとしてのワイン知識を解説したのが本書だ。

著者は「はじめに」の中で、ニューヨーククリスティーズ時代にゴールドマンサックスの依頼で開いた社員向けワインセミナーで「世界のトップと仕事を進めるには、左脳を使ったビジネススキルと右脳を使ったワインのセンスが必要だ」とコメントされた話を紹介している。教養の中でもグローバルビジネスのコミュニケーションという場で生かせる機会が多いのがワインだという。しかもワインを入り口に身につく教養は歴史、地理、言語、科学、宗教、芸術、経済、投資と広がりも大きいと指摘する。

■光るワインビジネスへの視線

全体は3部構成。第1部が世界に君臨するワイン大国フランス、第2部がフランスに次ぐワイン大国イタリアを軸にスペイン、ドイツ、ポルトガルなど欧州勢、第3部が米国を中心にチリ、ニュージーランド、オーストラリアなどのニューワールド(ワイン新興国)と、地理別の構成になっている。産地の解説などは断片的にネット検索でも大まかに身につけられるだろうが、古今の名醸家のエピソードなどをまじえ、近年のワインビジネスにもしっかり目配りしながら書かれているのが大きな特徴だ。単に知識を得ようと読むのではなく、ワインの世界に身を浸すつもりで楽しみながら読むのが正解だろう。

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