ワインもビジネスに必須の教養 プロが世界標準を指南八重洲ブックセンター本店

とりわけ、ワイン新興国でもあり、市場としても多様な展開を見せる米国でのワイン事情を語りながら、ワインのビジネス化が進み、そこに新たな市場として中国を筆頭にアジアが台頭してくる流れを解説する第3部は、ワインビジネスの最前線で動いている著者ならではの体験的教養の厚みが感じられ、類書とはひと味違う魅力だ。基礎の基礎というべき部分も、テイスティングの仕方からラベルの読み方やビジネスマナーまで「初心者のためのワイン講義」という短めのコラムが8本ところどころに配されて、理解を助けてくれる。

「食事術から歴史や美術まで、去年から今年にかけて様々なビジネス教養書が出版された。本書もその流れの中の一冊。身近なテーマということもあるのか、かなりいい売れ行きになっている」と、ビジネス書を担当する本店マネジャーの川原敏治さんは話す。本書が真ん中に陣取り、両脇に話題の『ホモ・デウス』と会計の歴史をおもしろく語った教養系のビジネス書『会計の世界史』を従える1階入り口正面の平台はなかなかに壮観だ。

自己啓発書3冊が上位に

それでは、先週のベスト5を見ていこう。

(1)ハイスコア高崎圭悟著(幻冬舎)
(2)世界のビジネスエリートが身につける 教養としてのワイン 渡辺順子著(ダイヤモンド社)
(3)日本企業が世界で戦うために必要なこと小川浩平著(ダイヤモンド社)
(4)年収1億円になる人の習慣山下誠司著(ダイヤモンド社)
(5)会計の世界史田中靖浩著(日本経済新聞出版社)

(八重洲ブックセンター本店、2018年10月7~13日)

1位は人気の飲食店や小売店を経営するほか、セミナー講師としても活動する著者による自己啓発書。3位は中古ブランド品買取・販売を手がける大黒屋を傘下に持つ大黒屋ホールディングス社長の本で、総合商社や投資事業で培ったビジネスの知見を披露している。4位は美容師を振り出しに美容室経営事業で年収1億円を稼ぐ著者が仕事や生活、人生の習慣を語った本だ。自己啓発書が上位に3冊入った。5位の『会計の世界史』は、先ほど1階の平台紹介のところでも触れた。今回紹介した2位のワイン本とあわせて、好調なビジネス教養書を牽引している。

(水柿武志)

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