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ビジュアル音楽堂

シュツットガルト・バレエ団来日 感情伝える劇的舞台

2018/10/20

ディートリッヒ氏は「古典作品だけでなく、現代作品や新人振付家による実験的な作品も演じているが、今シーズンも劇場の座席は平均で97%埋まっている」と現況を説明する。その上で「この恵まれた環境を利用し、若い振付家を育て、新たな踊りの表現を開拓していかなければならない」と監督としての抱負を語る。

舞台に上がれば感情があふれ出て手足が動く

さらに「ダンサーや演出家だけでなく、舞台を見に来てくれる次世代の観客を育てることも重要だ」とディートリッヒ氏は言う。バレエ団ではワークショップを開いてダンスを体験してもらったり、リハーサルを公開して舞台がどのようにできあがっていくのかを見せたりする活動を続けている。

インタビューに答えるシュツットガルト・バレエ団のプリンシパル、アリシア・アマトリアンさんとフリーデマン・フォーゲルさん(東京・上野の東京文化会館)

年に一度、1500席ほどあるオペラハウスに子供たちを集めての公演も行っている。「初めて劇場内に足を踏み入れる幼い子供たちは喜んで大騒ぎになるが、数人でもバレエに興味を持って、公演に足を運んでくれるようになればと願っての取り組みだ」

公園に巨大なモニターを設置し、公演をライブ中継するイベントも開いている。「前回は7000人くらいがピクニックをしながら見てくれた。バレエは一部の上流階級のための芸術だと言う人もいるが、それは間違っている。言葉の壁のない、非常に素晴らしい芸術で、子供から大人まで、誰にでも見てもらえるようにしなければならない」。その思いはダンサーも同じだ。フォーゲルさんは言う。「バレエは全ての情熱を注ぐ、心底素晴らしいと思える芸術で、多くの人にもその魅力を伝えたい」

アマトリアンさんは「バレエダンサーはアスリートで、体を酷使するし、痛みで立っていられないこともある。ところがいったん舞台に上がると、全てが消えうせ、感情があふれ出て手足が動く不思議で美しい芸術だ」とも語った。そんな2人がみせるクランコの世界は、見逃せない舞台となりそうだ。

(映像報道部 槍田真希子)

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