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働くママの罪悪感を解消 時短調理バッグ開発の舞台裏

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日経ウーマンオンライン

女性の「悩み」を解消してくれる商品やサービスは、どのようにして生まれたのでしょうか。出来立てのおいしい料理が、材料と調味料を入れてレンジでチンするだけで完成する「リード プチ圧力調理バッグ」。同商品を企画したライオン ヘルス&ホームケア事業本部リビングケア事業部ブランドマネージャーの渋谷恵さんに、開発にまつわる話を伺いました。

原点は、働くママたちの罪悪感を解消すること

自分や家族の健康を考えた食事を作りたい。でも、仕事後に手の込んだ夕食を作る時間と気力はない――。働く女性なら、誰しもこんな悩みを抱えているのではないでしょうか。2018年3月にライオンが発売した「リード プチ圧力調理バッグ」は、まさにこの問題を解決してくれる商品。材料と調味料を入れて、そのまま電子レンジで加熱するだけで、1~2人分の「おいしい手作り料理」が「簡単」に作れる時短アイテムです。

「健康は食生活から、ということが分かってはいても、仕事後に手の込んだ料理を作るのは大変ですよね。私も仕事に追われて帰宅が遅くなることが多々あり、疲れていると、夕食をお総菜や外食で済ませていた時期がありました。そんなときに、『一人暮らしの私ですら料理をするのが面倒なのに、働いているママたちは、もっと大変なんじゃないのかな』と思ったんです。だから働くママのために、『パパッと簡単に調理ができて、これがあれば夕食を手作りしようかな』と思えるものを作りたいと考えました」と渋谷さん。

忙しく働いていると、ついついお総菜や冷凍食品、レトルト食品などで食事を済ませてしまいがち。もちろん、これらの食品もおいしくて便利ですが、毎日出来合いのもので済ませていると、「家族や健康のためには、きちんと料理をしたほうがいいんだろうな……」と思うのも事実。

「この商品を開発した根底には、働くママたちの『料理に対する罪悪感』を払拭したいという思いがあります。というのも、開発前に働くママたちにグループインタビューをしたところ、彼女たちの生の声として多かったのが、やはり『家事の中でも帰宅後の夕食作りが大変』という声でした。そして皆さん、『早く作りたい』という気持ちは大きいのですが、『ただ早く作ればいい』と考えているわけではなく、手間は減らしたいけれど、『きちんと家族の健康を考えた、おいしいものを作りたい』と考えていることが分かったんです」

渋谷さんによると、働くママの多くは、「家族のために出来立ての料理を出したいけど、時間がない。でも、毎日お総菜や冷凍食品、レトルト食品を出すのは、手抜きをしているようで後ろめたい……」という気持ちを抱えているんだそう。

「仕事も育児も両方頑張ろうと思っている前向きな女性たちの罪悪感を、少しでも解消できるような商品を開発したい。そのためには、『手作り』の『おいしい出来立て料理』が、『簡単』かつ『時短』で作れることがポイントだと思いました」

◆渋谷さんの《欲しいをカタチに》ストーリー◆

【きっかけ】
忙しく働くママのために「簡単に調理ができ、これがあれば夕食を手作りしようかな」と思えるものを作りたい
【案を通すことに苦戦】
なかなかレトルト食品や作り置き料理との違いが理解されない、調理バッグのよさや必要性を実感してもらえない
【「おいしさ」を伝える苦労】
会議やプレゼンの場で、商品を使った実演。出来立ておいしさを「体験」してもらう
【「欲しい」を「カタチ」にしたあとは】
発売後、交流サイト(SNS)などで拡散され、商品の周知が広がる。ユーザー自身が編み出した使われ方も生まれた

「簡単」「時短」だけではなく「おいしく」できる

実際に「リード プチ圧力調理バッグ」を使って調理をしてみると、「簡単」かつ「時短」であることはもちろん、「食材の軟らかさ」と、しっかりとした「味の染み込み具合」にも驚かされます。

 「『電子レンジは簡単なんだけどおいしくできない』というお客様の声があったので、その部分も解決できるように、プチ圧力をかける独自設計の調理バッグを開発しました。また、食材を入れて、加熱せずに冷凍・冷蔵保存をしておけるので、忙しいときにも調理器具を使わずに作れます。私自身『仕事から帰った後に、料理はしても食べた後はゆっくりしたい』と考えていたので、洗い物は少なくて済むよう、できるだけストレスなく料理をしてもらえることを目指したんです」

簡単さとおいしさを「実感」してもらって発売へ

忙しい女性のために、こだわり抜いて作られた「リード プチ圧力調理バッグ」。5年もの歳月をかけて発売に至ったそうですが、最も大変だったのは、「この商品のよさを実感してもらい、社内で提案を通すこと」だったんだそう。

「レンジでチンするという点が、お総菜や冷凍・レトルト食品、作り置き料理と同じなんです。それらとの『違い』を理解してもらうのに、すごく時間がかかりました。例えば、『自分が手を加えて作ったおいしい料理が、短い時間で簡単にできます』『家族に出来立てを食べさせてあげられます』と言葉で説明しても、同じ立場で、同じ気持ちを抱えたことのある人でなければ、やはり『実感』としては伝わりづらいという問題がありました」

 確かに、「おいしさ」や「家族への思い」という気持ちの部分は、数値で可視化できるものではありません。伝えることが難しい感覚的な部分を、渋谷さんはどうやって伝えていったのでしょうか。

「あらゆる会議やプレゼンの場で、商品を使った実演をして、出来立ての『肉じゃが』や『ぶりのしょうが煮』などを食べてもらいました。ふっくらと仕上がった魚や、味がしっかりと染み込んだ野菜や肉を食べてもらうことで、出来立てのおいしさを『実感』してもらうことが大切だと思ったからです」

まさに、論より証拠。おいしさを「体験」してもらうことで、商品のよさを社内外に広め、発売にこぎ着けたといいます。

「普段は料理をしない営業の男性陣でも、簡単に実演できたことで、『この商品は料理初心者の男性でも使える』ということも証明できました。ですから女性だけでなく、男性が料理をするきっかけにもなればいいなと思っています」

SNSで自然拡散、「お届け飯」という新しい使い方も

そして発売後にサンプリングを実施すると、自然と商品がSNSで広まっていったといいます。

「ある人のSNSでは、『いいね』が6万件も押されていました。働くママだけでなく、一人暮らしや専業主婦の方などにも好評で、女性を中心にSNSで自然と商品が広まっていったことは、私たちにも想定外の出来事でした」

さらに、商品の使い道にもうれしい驚きがあったといいます。

「実家で暮らす高齢の両親や、単身赴任のパパ、一人暮らしを始めた子どもなど、離れて暮らす家族への『お届け飯』として利用してくださる方が現れました。私たちがキャンペーンを仕掛けたわけではなく、お客様自身が、『凍らせてクール便で送れば、家族においしいものを食べさせてあげられる』と発想して、新しい使い方を発見してくださったんです。この『お届け飯』という使い方は、開発した私たちも予想していなかったので、『こんな使い方があるんだ!』と、驚きました。可能性を広げてくれたことに、本当に感謝しています」

一方、この商品のおかげで、渋谷さん自身も料理を再開。また社内の人たちから、『いつも使ってるよ』と声を掛けられるたびに、うれしさをかみしめているそう。

「一度使ってもらえれば、簡単さや便利さ、出来立てのおいしさを実感してもらえると思います。忙しいときや、もう一品おかずが欲しいとき、パパやお子様と時間差でご飯を食べるとき、そして離れて暮らす家族への『お届け飯』など、使い方はさまざま。今後はより多くの人に使っていただけるよう、私たちも商品の認知度をさらに高めていきたいと思っています」

(ライター 青野梢 写真 稲垣純也)

渋谷恵
 ライオン ヘルス&ホームケア事業本部リビングケア事業部ブランドマネージャー。「リード プチ圧力調理バッグ」を発案し、約5年もの歳月をかけて開発。2018年3月に同製品を発売。

[nikkei WOMAN Online 2018年9月11日付記事を再構成]

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