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デキる大人はこう学ぶ

「自分を知る」が学びの基礎 フィードバック求めよう リクルートワークス研究所主任研究員 辰巳哲子氏(4)

2018/10/20

自分がわかっているかどうかを知るには、テストという手段もあります。ある成績優秀な子どもの父親に、学ばせ方を聞いたところ、「塾には通わせていないが、テストは受けさせている」ということでした。テスト結果といえば、点数しかみない人も多いでしょう。ただ、きちんと振り返れば、自分が理解していなかったところが明確になり、「できていない部分を理解する」という新たな目標ができるのです。しかも、その目標は人から与えられたものでなく、自分で立てたと感じられるので、学ぶ意欲も高まります。

■「偏見」が学びを妨げる

学びの観点の3つ目、「すべての人から学ぶ機会をつくる」というのは、自分のバイアス(偏向)を自覚するということです。人は何かをみるとき、常に自分の経験というバイアスを通しています。たとえば「若い人は経験が少ない。だからこちらが学べることは少ない」「女性だからきっとマネジメント経験は少ない。だから相談してもしかたがない」といった具合です。こうした「アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)」は、多様な人からの学びを妨げてしまう可能性があります。

リクルートマネジメントソリューションズ(東京・品川)が、30歳から65歳までの会社員を対象に実施した調査では、30歳未満の若者から積極的に学ぼうとしている大人は、約2割しかいませんでした。若者は教える対象であって、学ぶ対象でないと考えているということです。しかし、今後ますます多様化していく社会で生きていくには「異質からの学び」が必要です。自分にもバイアスがあるという前提で、年齢や性別、国籍などが自分と違う人から学び、それを記録して発信していくのも、成長に欠かせないでしょう。

他者からのフィードバックを得ながら、自分がやってきたことを俯瞰(ふかん)してみると、自分の変化に気づくでしょう。そうした少しの変化を楽しむ。そんな心がけで学ぶ力を少しずつ高めてください。

辰巳哲子
1992年にリクルート入社。組織・人事に関するコンサルティング、社会人向けのキャリア研修の開発、高校生・高卒後未就業者のキャリアカウンセリングなどに携わる。2003年、リクルートワークス研究所の主任研究員に。全国の自治体や学校と共同研究を実施するほか、文部科学省や経済産業省の委員としても活動。筑波大学人間総合科学研究科修了。

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