魅せる男のセルフプロデュース

「なんとなく」スーツを選ぶな 自分の骨格を把握せよ あなたの「骨格体形」に合うスーツを探す(上)

ファッションプロデューサー 五十嵐かほる

2018/10/26

ボンジョルノ! 今回はイタリアは最高級テーラーが店を連ねる「ちょいワルオヤジ」発祥の地、ナポリで本稿をしたためています。「ナポリを見てから死ね」の言葉通り、圧巻の美しい景観とともに、さりげなくカラーパンツを格好良く着こなす男性が歩いていたり、キアイア通りにある銀行などのオフィスからランチに出かけるエリートたちのスーツ姿が決まっていたりと人間ウオッチングも楽しんでいます。

ナポリ・サンタルチア港にて卵城を望む筆者



さて近ごろ、日本国内では、紳士向けオーダーメードスーツをめぐる競争が激化して、各社が新戦略を次々と打ち出しています。とりわけ注目されるのが、衣料品通販サイト「ゾゾタウン」を運営するZOZO(ゾゾ、旧スタートトゥデイ)です。

自動採寸用のボディースーツを無料配布しての「革命」。いつかは実現できるにしても、その日まで誰も形にできなかった、まさに「イノベーション」で、前沢友作社長の発想力と行動力には頭が下がります。

■完璧な採寸でも、体形に応じた修正が必要

しかし、スーツは身体に合ったものを着用するのが基本。ボディースーツによる全身採寸は素晴らしいのですが、それだけで、本当に本人に似合った1着を仕立てることができるのか疑問が残ります。

完璧な採寸でも、体形の特徴に応じた修正を入れないと美しく、着心地よいジャケットには仕上がらないからです。例えば、脚を長く、全身をすらりと、スタイル良く見せることができるのでしょうか。

確かにオーダースーツとワイシャツのセットが通常価格で4万円程度と、リーズナブルでコストパフォーマンスがとても良いと思います。しかし失礼を承知の上で申し上げれば、ゾゾのオーダースーツ参入の記者発表の写真をご覧いただけると、私の懸念がご理解いただけるのではないかと思います。

■ジャケットの丈が短すぎると脚が短く…

前沢社長のように小柄でスリムな体形の方ですと、ジャケットの丈や袖丈が少し長めだと、だらしない印象になりがちです。かといって、最近のトレンドのようにジャケットの丈を短めにし過ぎるのもお薦めしません。

ジャケットのフロントカットに丸みをつけて裾を広げ、脚の長さを演出することも大切ですが、パンツの股上部分、特にファスナーよりも下部を長く見せてしまうことで、脚を短く印象づけかねません。

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