秋冬のパーカー 高機能なスポーツブランドに注目
特集 秋の街着はスポーツ&アウトドアウエアで決まり
ここ数年ですっかり定着した「アスレジャー(アスレチック+レジャーの造語)」と呼ばれる、スポーツウエアを街着に取り入れたファッションスタイル。この人気を受け、スポーツブランドが作るスポーツウエアは、機能性だけでなく、デザイン性も向上している。そこで今回はタウンウエアとしても活躍するスタイリッシュなスウェットパーカーを3つ紹介する。いずれも名門スポーツブランドの高機能モデルなので、着心地がよくて動きやすい。休日の外出にもスポーツシーンにも使える「二刀流」パーカーだ。
ニューバランス/日常での使いやすさも意識したデザイン
「スウェットパーカーをはじめ、スポーツアパレルの日常使いは増えてきていると感じる」と話すのは、ニューバランス ジャパンマーケティング部のPRスペシャリスト小澤真琴氏。今回紹介する「HEATLOFT(ヒートロフト)」シリーズのウェアは、その傾向を受けて「着心地と機能性を保ちながら、日常で使いやすいデザインを意識している」という。
秋冬のパフォーマンスアパレルの新作として、暖かさをテーマに開発された新素材「NBヒートロフト」を使用。綿を入れながら編み上げていくことで、一枚の生地として保温性と伸縮性を両立した。凹凸部分に空気の層が生まれ、これが断熱材の役割を果たすため、運動時に汗をかいた状態でも高い保温性を持続するという。
また、暖かく、しなやかで動きやすいだけでなく、吸汗速乾性を備えているのも特徴。既存のフリースや中綿を封入した商品と同様の機能性を持つので、スポーツ前後の着用に最適だ。
「9月に発売したばかりの新作ですが、残暑のなかでも売れており、注目度の高さを感じている」と小澤氏は話す。「寒い日のデイリーウエアとしても活躍するよう、カジュアルに取り入れやすいデザインにした」(小澤氏)ことも人気の理由だろう。
アディダス/ビンテージ感のあるソフトな生地を使用
アディダスの注目作は、adidas Z.N.E.シリーズのパーカーだ。「Z.N.E.」は、ZERO NEGATIVE ENERGY(ゼロ ネガティブ エナジー)の略称で、「アスリートが試合に向けて無の境地に達して集中する」というコンセプトに基づいて製作されている。
例えば、大きなフードは2層構造で外部の騒音を遮断し、試合前の精神統一をサポートするためにデザインされているという。素材にはストレッチ性と復元力に優れた両表地の2重生地「ダブルフェイス ダブルニット」を使用。ドロップショルダーのシルエットでストレスのない着心地を実現し、吸汗速乾性に優れるなど、スポーツシーンで活躍する機能を数多く備える。
今回紹介するモデルには、さらに「ファストリリースジップ」も搭載されている。ファスナーの引き手付近を横に引っ張るだけでファスナーを開放でき、素早くパーカーを脱ぐことが可能。ファスナーの開閉に手間取らないので、すぐに競技へと参加できる。これはデイリーウエアとして用いた場合にも便利な機能だろう。
生地はビンテージ感のあるソフトな風合いの軽量ファブリックで、タウンユースにも最適。ゆるすぎずタイトすぎない快適な着心地のレギュラーフィット設計なので、動きやすく、すっきりとした印象に仕上がっている。
「着心地のよさ、脱ぎやすい工夫、シンプルなデザインから、スポーツシーンのみならずタウンユースや旅行でも支持されている」とアディダスジャパン広報部。同シリーズ全体の売り上げは、前年に引き続き好調だという。
ナイキ/快適な着心地と現代的なスタイルを両立
数あるナイキのウエアのなかでも、ナイキ テック パックはタウンユースに最適なコレクションのひとつ。スポーツから着想を得た機能性と、ストリートスタイルにもフィットするデザイン性を併せ持つ。
本モデルは、柔らかなストレッチ素材を使い、体のラインに沿いながら要所にゆとりを持たせたシルエットが特徴。動きやすく快適に着られ、洗練された印象を与える。
生地を切り替えて立体的に仕立てたパネルフードはかぶりやすく、ボリューム感があるので、かぶらないときは首元のアクセントとして活躍する。ダブルジップ(双方向ファスナー)なので、下部のファスナーを開くといったさまざまな着こなし方も可能だ。まさに普段使いにぴったりな一着となっている。
また、再帰反射素材を要所に採用し、夜間での使用にも配慮。サイドポケットはジッパー付きで荷物の紛失を防ぐなど、ランニングなどスポーツシーンにも対応する。
秋冬のパーカー 高機能なスポーツブランドに注目
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(ライター 津田昌宏、写真 野町修平=APT、スタイリング 宇田川雄一)
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