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もうかる家計のつくり方

「老後資金がない」 50代夫婦が迫られた発想の転換 家計再生コンサルタント 横山光昭

2018/10/17

写真はイメージ=PIXTA

「生命保険を見直せば、もっとお金がためられると思うんです」。こう話して家計相談に来たのは、共働きのYさん夫婦。夫は53歳、妻は50歳です。一人息子が独立し夫婦2人暮らしになったので、収支に余裕ができると思っていましたが、なかなかためられません。毎月の貯蓄を増やすためには保険の見直しが必要と考えていました。しかし、夫婦の話を詳しく聞くと、ボーナスの使い方に問題があったのです。

■ボーナスは「自由資金」、欲求のまま支出…

Yさんはこう話します。「我が家の一番の問題となる支出は、生命保険料。もっと安くて良い内容の保険がたくさんあるはずです」。良い保険商品を紹介してもらえるだろうと期待して、私のところに相談に来たようです。

ただ保険内容をどうこう言う前に、相談者の貯蓄状況や家計負担が適正なのか判断する必要があります。Yさんに支出の状況をまとめてもらったところ、「よく分かりませんでした」との返答。生命保険料など金融機関口座から引き落とされている費目は転記できましたが、食費や日用品など変動しやすい支出の把握ができていませんでした。

実際、Yさん夫婦の家計運営は分かりにくいものでした。毎月の家計は2人の収入を合わせてやり繰りしていますが、ボーナスは「確実にもらえる保証がない収入だから」との理由から、「自由資金」として各自が管理していました。自由資金の内訳を聞くと、毎月の小遣い、洋服代、遊興費など、多くの家庭で毎月の支出に含めているもの。さらに多額の旅行代、ブランドバッグなどの購入にも充てています。いわば「大人の小遣い」の感覚で、自分たちの欲求のままに支出していました。

子供を1人育て上げたのですから、ここまで教育費もそれなりにかかったはずです。これについては「ボーナスから出し合った分もためてつくりました」。自由資金といっても、必要性が高いと夫婦が判断すれば節約できる様子です。

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