カリスマ書店員が選ぶ 働く女性に寄り添う17冊

日経ウーマン

【人間関係に効く! 4冊】うまくやれないのは、ダメなことですか?

<こんなお悩みへの処方箋>
□自分の親とうまくやれない
□恋愛や結婚でつまずいてしまう
□ネガティブな感情を抑えられない
□どうしても許せない人がいる

「相手と自分は別の人間」と認めることで、関係はうまくいく

『生きるとか死ぬとか父親とか』

『生きるとか死ぬとか父親とか』ジェーン・スー著 1400円/新潮社

20代で母を亡くし、「母の人生について何も知らない」ことを後悔した著者が、破天荒な父親と向き合い新たな関係を築くまで。

「父親との関係がぎくしゃくしている…という女性は意外に多く、私自身もそのひとり。でもいつかは、著者のように『父親と自分は違う人間なんだ』と受け入れて、新たな関係が築けるかもしれない。そう思えたことで、気持ちがラクになりました」(選者の三省堂書店書店員 新井さん)

家族と向き合った著者の正直な言葉に胸を打たれる

『愛と家事』

『愛と家事』太田明日香著 1000円/創元社

1982年生まれの著者が、母とのぎくしゃくした関係や離婚について率直につづり、共感を呼ぶエッセイ。

「人間関係の問題には、決まった正解がありません。そのなかで家族と向き合い、自分を正直にさらけ出す著者の言葉に心を動かされる1冊。『人はそれぞれ悩みを抱えながら、その人なりに生きている』と知ることで、自分も勇気づけられます」(選者のTitle店主 辻山さん)

もつれた人間関係の糸を解きほぐす人生の指南書

『生きるのが“ふっと”楽になる13のことば』

『生きるのが“ふっと”楽になる13のことば』名越康文著 1400円/朝日新聞出版

精神科医・コメンテーターとして活躍中の著者が、一癖も二癖もある名言から人生に潜む悩みの対処法を解説。

「“怒り”との接し方、“嫉妬”のかわし方など、社会でよくあるケースをリアルな対処法へと導いていく手腕は、さすが現役の精神科医。偉人たちの名言は、現代の働く女性の悩みの核心を突いたものばかりで、読めば心がすっと軽くなるはず」(選者の隆祥館書店店主 二村さん)

謝られたら許さなければいけない? わだかまる気持ちが軽くなる

『こじれた仲の処方箋』

『こじれた仲の処方箋』ハリエット・レーナー著、吉井智津訳 1600円/東洋館出版社

全米ベストセラー心理学者が、「謝罪」をキーワードに、“あの人”に対して、わだかまる気持ちを解きほぐす。

「『謝罪』をキーワードに、許すとはどういうことか、謝罪されたら許さなければいけないのかなどを、多くの臨床例から解説し、指針をくれる1冊。親子、夫婦から会社のちょっとした関係まで、芯を捉えて考えられるようになるための本です」(選者のHMV&BOOKS HIBIYA COTTAGE店長 花田さん)
<話題の書店店主Interview> Title店主 辻山良雄さん
大型書店の閉店を経験し、行き着いた「街の本屋」の形

Title店主 辻山良雄さん
2015年に、マネジャーとして大型書店「リブロ池袋本店」の閉店を経験した辻山良雄さん。現在は、東京・荻窪で書店「Title」を営む。置く本はすべて「少しでも読む人の支えになる本や、普段と違うスイッチを押せる本を紹介したい」と、辻山さん自身が選んだもの。「一緒に週刊誌やコミック、実用書など生活に寄り添った本も並べ、『街の本屋』としてありたいと思っています」。
展示やイベントを行うギャラリーやカフェも併設。「お客様と店主が本について話したり、作家が朗読をしたり。本に関することはなんでもやっているような場所にしたいです」。

15坪の売り場には約1万冊の本が並ぶ。「カフェやギャラリー、イベントも含めて、1つの世界を楽しんでほしいです」
Title
住所/東京都杉並区桃井1-5-2
電話/03-6884-2894
営業時間/12~21時
定休日/毎週水曜・第3火曜

「HMV&BOOKS HIBIYA COTTAGE」店長 花田菜々子さん

大学卒業後、数々の書店で書店員や店長を務め、現職。4月に『出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと』(河出書房新社)を上梓(じょうし)した。


すべての女性が、忙しい日々の中でふと立ち止まり、 本・音楽・映像を通して、ふたたび軽やかに歩き出す力を得る、東京の真ん中のちいさな別荘というコンセプトで今年3月にオープン
HMV&BOOKS HIBIYA COTTAGE
住所/東京都千代田区有楽町1-2-2 日比谷シャンテ3F
電話/03-5157-1900
営業時間/11時~20時
定休日/不定休

【お金に効く! 4冊】お金に悩まない&振り回されない自分になりたい!

<こんなお悩みへの処方箋>
□日々の浪費が やめられない!
□毎月の生活費がカツカツでつらい
□生活のために働き続けることに 疲弊している
□将来が不安で、今、お金を使うのが怖い

お金にとらわれない生き方で自由と希望を手に入れる

『魂の退社 会社を辞めるということ。』

『魂の退社 会社を辞めるということ。』稲垣えみ子著 1400円/東洋経済新報社

アフロヘアがトレードマークの元・朝日新聞編集委員が、50歳、夫なし・子なしで無職の人生をスタート。その先に見いだした希望とは。

「新聞記者時代、高給を洋服や化粧品などで使い果たしていたという著者が、地方転勤をきっかけに“金満人生”を卒業。50歳で退社、ミニマリスト人生へと至った紆余曲折には、“お金に捉われない生き方”を見いだす人生のヒントが詰まっています」(選者の隆祥館書店店主 二村さん)

異なる価値観を知ることでお金の不安を軽減できる

『「その日暮らし」の人類学 もう一つの資本主義経済』

『「その日暮らし」の人類学 もう一つの資本主義経済』小川さやか著 740円/光文社

「その日暮らし=Living for Today」を送るタンザニアの人々の生活を通じ、日本人の生き方や価値観、社会の仕組みについて問い直す。

「『その日暮らし』と聞くと、あり得ないと思う人もいるかもしれません。でも『今生きている社会が唯一ではない』と知ることで、生きることが柔軟になる。なぜこんなに細かいことで悩んでいたんだろう? と違う視点で考えられるようになります」(選者のTitle店主 辻山さん)

無職を追体験しながら、お金から解放され「働くこと」を見つめ直す

『あたらしい無職』

『あたらしい無職』丹野未雪著 1400円/タバブックス

41歳で東京でひとり暮らしする女性が、「好きな仕事で生きる」と決め、非正規雇用、正社員、アルバイト、無職を渡り歩いた記録。

「無職を“予習”することは、お金の不安から解放されるひとつの解決策になるかも。39歳からの無職の日々をつづったこの本は、それを追体験できるだけでなく、働き方、やりたいこと、社会との関わりについて、どうありたいかを考え直させてくれます」(選者のHMV&BOOKS HIBIYA COTTAGE店長 花田さん)

何かにハマった人の痛快な浪費に“幸せなお金の使い方”を学ぶ

『浪費図鑑─悪友たちのないしょ話─』

『浪費図鑑─悪友たちのないしょ話─』劇団雌猫著 1000円/小学館

アイドル、俳優、舞台、コスメ…などに熱い愛を注ぐオタク女性が、どのようにお金を使っているのかを赤裸々につづったエッセイ集。

「登場するのは宝塚やアイドルなど、それぞれの趣味に“浪費”している人ばかり。『ちゃんと貯めればいいのに…』と思うかもしれませんが、みんな収入の範囲で楽しくお金を使って、後悔していない。“幸せなお金の使い方”が見つかる本です」(選者の三省堂書店書店員 新井さん)
<話題の書店店主Interview> 隆祥館書店店主 二村知子さん
元シンクロ選手“跡取り娘”が切り開く書店の未来

隆祥館書店店主 二村知子さん
シンクロ元日本代表から書店の“跡取り娘”へ。異色の経歴を持つ二村知子さんが営むのは、大阪・谷町の隆祥館書店。厳選された良書が並ぶ書店として、知る人ぞ知る存在だ。
二村さんがトークイベント「作家と読者の集い」を始めたのは7年前。「“なぜ50代の作者が戦争を知っているみたいに書けるんやろ? 会って聞いてみたい”。『反戦フェア』の本を読んだお客様の言葉に、これだ! と思い立ちました」。その本の著者を招いて以降、これまで約200回ものイベントを開催。「読者と本をつなぎ、読者と作家をつなぐ。これこそリアル書店の役割だと思います」。

店舗面積わずか13坪の隆祥館書店。二村さんを信頼する常連客から、「本を選んでほしい」という依頼も多い
隆祥館書店
住所/大阪市中央区安堂寺町1-3-4
安堂寺Rタワー1階
電話/06-6768-1023
営業時間/8時30分~22時(月~土曜)、10時30分~20時(日曜、祝日)
定休日/正月三が日

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