深まる秋を体感 黄金に染まるススキの絶景10選

NIKKEIプラス1

6位 砥峰(とのみね)高原(兵庫県神河町) 450ポイント
遊歩道で散策、銀穂楽しむ

2010年公開の映画「ノルウェイの森」や大河ドラマ「平清盛」のロケ地にもなった。関西屈指のススキの名所で、「(約90ヘクタールにもわたる)雄大な高原に銀穂がなびく姿に思わず目を奪われる」と山田阿友美さん。

遊歩道も整備され、代表的な1周約3キロのコースは「ゆっくり散策するのにちょうどよい。池があったり、展望台があったり様々な表情のススキに出合える」(竹本さん)。21日にはすすき祭りを開催予定で、特設ステージで音楽イベントなどを楽しめる。

(1)11月上旬まで(2)播但連絡道路・神崎南ランプから約40分(3)神河町観光協会(電話0790・34・1001)

7位 秋吉台(山口県美祢市) 420ポイント
カルスト台地に群生

日本最大級のカルスト台地には、秋になると石灰岩の岩肌を覆い尽くすようにススキが群生する。「広大なスケールで、カルストロードに沿って車を走らせながらススキ野原が楽しめる。長者ケ森駐車場からの眺めは壮観」と山田隆彦さんは推す。

アキヨシアザミなど「希少な好石灰岩植物も生育している」(早川さん)。ススキと合わせて観察しながら巡ると楽しい。

(1)11月中旬まで(2)JR新山口駅からバスで約45分「秋芳洞」下車。秋芳洞から土日祝は循環バス、平日は乗合周遊タクシーを利用(3)美祢市観光協会(電話0837・62・0115)

8位 三原山(東京都大島町) 370ポイント
黒の大地と白のコントラスト

過去の噴火を物語る場所が「ジオサイト」として多数指定されている三原山。秋になるとマグマのしぶきが大地を焼いた黒の世界と、ススキの穂の白が見事なコントラストを描く。

「荒々しい溶岩との対比が楽しめる。海の景色も魅力」と市毛良枝さんは薦める。「溶岩流の噴出年代を反映して発達程度の異なるススキの景観が素晴らしい。人為の影響を受けずにススキが生育している稀有(けう)な場所」(西脇亜也さん)

(1)10月下旬~11月中旬(2)元町港か岡田港から三原山山頂口までバス約25分(3)大島観光協会(電話04992・2・2177)

9位 飯田(はんだ)高原(大分県九重町) 300ポイント
自然の天堂で九重連山仰ぐ

九重連山を仰ぎ見る風光明媚(ふうこうめいび)な高原。川端康成は小説「波千鳥」の中で、飯田高原のことを「私は大きい自然の天堂にいるようです。――ああ、来てよかった。と私は声に出して言いました」と表現している。

秋になると広大なススキ野原が広がる。「九重連山をバックにするススキは一幅の絵」(楠見さん)。タデ原湿原周辺の自然研究路を歩くのもお薦め。「高原の緩やかな起伏がススキを優雅にうねらせる。春の野焼きも必見」(内海さん)。

(1)11月中旬まで(2)JR豊後中村駅からバス約40分(3)九重・飯田高原観光協会(電話0973・79・2381)

10位 平城宮跡(奈良市) 280ポイント
万葉集の世界に迷い込む

歴史遺産である平城宮跡の周囲にはススキやオギ、ヨシなどが生い茂り、秋の古都を訪れる人々の目を楽しませる。「大極殿や朱雀門をバックにした風景は、万葉集の世界に迷い込んだようだ。『人皆は萩(はぎ)を秋と言うよしわれは尾花が末を秋とは言はむ』の句が浮かんでくる」と山田隆彦さん。

古都とススキの組み合わせは「外国人観光客に受けそう。近鉄電車を入れて撮影もでき、鉄道ファンも満足」(森戸香奈子さん)。

(1)11月中旬まで(2)近鉄・大和西大寺駅から徒歩約20分(3)平城宮跡管理センター(電話0742・36・8780)

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ランキングの見方 数字は専門家の評価を点数化。名称と所在地。(1)例年の見ごろの時期(2)アクセス(3)連絡先。写真は1位が岡田真、2位は冨塚晴夫撮影。3位曽爾村、4位ちの観光まちづくり推進機構、5位箱根町、6位神河町観光協会、7位秋吉台エコ・ミュージアム、8位大島観光協会、9位九重・飯田高原観光協会の提供。10位はAlamy/PPS通信社提供。

調査の方法 全国のススキの名所の中から、専門家への取材を基に24カ所を事前にリストアップ。訪れてみたい、写真に撮りたい、歩きがいがあるなどの観点から、専門家12人にお薦めの場所を1~10位まで順位をつけてもらい、編集部で集計した。

今週の専門家 市毛良枝(俳優、日本トレッキング協会理事)▽井上嘉代子(風景写真家)▽内海聡(JTB国内仕入商品事業部)▽楠見邦博(日本トレッキング協会監事)▽越谷英雄(同協会常任理事)▽竹本りか(風景写真家)▽西脇亜也(宮崎大学農学部フィールドセンター教授)▽早川宗志(ふじのくに地球環境史ミュージアム)▽森戸香奈子(じゃらんリサーチセンター研究員)▽山田阿友美(KNT―CTホールディングス国内旅行部)▽山田隆彦(日本植物友の会副会長)▽山田敏彦(北海道大学北方生物圏フィールド科学センター教授)=敬称略、五十音順

[NIKKEIプラス1 2018年10月13日付]

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