バブルのあだ花だったか 堤清二氏が見た未来問い直すリブロ汐留シオサイト店

堤氏の経営者としての功罪をフラットな視線でたどったことで「極めて多面的で矛盾を抱えていた」経営者像が浮かび上がる一方、そのDNAを受け継ぎ、自分のものとして再定義しながら現在のビジネスの最前線で戦い続ける人々の姿が印象に残る。良品計画の金井政明会長、チケット販売大手のイープラスの橋本行秀会長……。堤氏の思想がどこまで普遍性を持ち得るのかと問われて金井氏は語る。「正しいかどうかは分かりません。けれど世代が変わったわけだから、僕たちなりに解釈して自己責任でやるしかない」。堤氏の思想を受け止めた現在形の言葉も本書の魅力だ。

「入荷してすぐ売れ行きが伸びた。追加発注した本が入荷して2順目に入ったところ」と店長の三浦健さん。同店もセゾングループの企業として始まった書店だけに、好調な売れ行きがうれしいようだ。

デジタルの未来に関心

それでは、先週のベスト5を見ていこう。

(1)amazon 世界最先端の戦略がわかる成毛真著(ダイヤモンド社)
(2)デジタルの未来ユルゲン・メフェルト、野中賢治著(日本経済新聞出版社)
(3)1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365 D・S・キダー、N・D・オッペンハイム著(文響社)
(4)the four GAFA 四騎士が創り変えた世界スコット・ギャロウェイ著(東洋経済新報社)
(5)さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 新版トム・ラス著(日本経済新聞出版社)

(リブロ汐留シオサイト店、2018年9月30日~10月6日)

1位と4位にアマゾンやITの巨大企業を分析した本が並ぶ。2位もデジタルビジネスの今後を考える本で、このテーマの関心が相変わらず高いことを示している。3位の教養書は4月の発売で、この店ではロングセラーになっている。5位は自分の強みが診断できる本。17年4月に新版が発売され、折に触れ企業がまとめて買っていくことがあってランクインした。紹介した本は表にはないが、8位だった。

(水柿武志)

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