似ているようで違う 写真で見る北朝鮮と韓国の生活

日経ナショナル ジオグラフィック社

2018/10/17
ナショナルジオグラフィック日本版

子供の日のイベントでダンスを披露したキム・ソン・ジョンちゃん(9歳)。北朝鮮の平壌で撮影(PHOTOGRAPH BY ED JONES, GETTY IMAGES)

韓国を拠点に活動する写真家のエド・ジョーンズ氏は、北朝鮮への出入りを認められている数少ない人物の一人だ。ジョーンズ氏はこの特権を利用し、両国の日常生活の類似点を記録した。似ているが微妙に違う生活の様子を写真で比べてみよう。

東大門デザインプラザでダンスを披露したユン・ヘリムちゃん(10歳)。韓国で開催されたソウルファッションウィークにて(PHOTOGRAPH BY ED JONES, GETTY IMAGES)

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朝鮮半島の2つの国はたびたび世界のニュースの中心になる。何十年も「西側」と「東側」に分断されてきた。

しかし、かつては数世紀にわたって、朝鮮王朝(李氏朝鮮)が統一国家として共通の文化を築いていた。

その名残は今も両国に影響を与えているようだ。一方は事実上の独裁国、もう一方は民主共和国という政治的、社会的な違いはあるものの、両国に暮らす人々の日常生活は、ほぼ同じものに見える。

エド・ジョーンズ氏は北朝鮮への出入りを認められている数少ない写真家の一人。長年、軍の式典からバス停まで、北朝鮮のあらゆるものを記録し続けてきた。韓国に活動拠点を置くジョーンズ氏は、それぞれの国で過ごすうち、両国の日常の風景を並べて紹介するというアイデアを思いついた。

「軍事境界線の両側では、統一の可能性と重要性が永遠の課題になっています」とジョーンズ氏は話す。「両国間を行き来できる特権と写真を使い、統一に思いをはせることは、私にとって当然の選択でした」

朝鮮人民軍のキム中尉。軍事境界線上にある板門店の北側で撮影(PHOTOGRAPH BY ED JONES, GETTY IMAGES)
大韓民国陸軍のウー伍長。板門店の南側で撮影(PHOTOGRAPH BY ED JONES, GETTY IMAGES)

ジョーンズ氏は、長らく世界から孤立している北朝鮮の本物の日常を切り取ることで、政府が見せようとする外向きのイメージ以上の何かを表現しようと試みた。そうして、北朝鮮の人々も韓国の人々とあまり変わらないということを世界に示そうとしている。

「両国の人々が一番よく似ているのは微妙な点なので、写真ではわかりにくいかもしれません」とジョーンズ氏は話す。「例えば、軍事境界線を挟んで10キロ以内の距離に暮らす2人の農民は、同じ気候を共有しています。おまけに、写真を撮影したときは、南北の両側で、いつものプロパガンダ放送がスピーカーから聞こえていました」

ジョーンズ氏によれば、国境の両側で同じ言語が使われており、いくつかの違いはあるものの、両国の人々の結びつきは明白だという。

しかし、北朝鮮で写真撮影が可能な人を探すのは難しい。ジョーンズ氏は報道写真の仕事のために得た許可を利用し、今回のようなプロジェクトに取り組んでいる。

「私の存在に興味を持った人と会話し、その人に写真撮影を申し込むこともあります。ほとんどの場合、快く応じてくれます」

ジョーンズ氏によれば、両国は今も多くの点で分断されているが、人々の好奇心のおかげで、近年は交流が盛んになっているという。

「両国の人々は、以前よりも互いに関心を持つようになっています」

次ページでも、北朝鮮と韓国の人々を比べた写真を8点紹介する。

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