株式投資、個別銘柄探しに疲れたら…インデックス投資の専門家 セミナーで指南

2018/10/14

投資道場

9月に都内で開いた投資セミナーには幅広い年代層が集まった
9月に都内で開いた投資セミナーには幅広い年代層が集まった

「株式投資を始めたいが、どの銘柄にいつ投資すべきなのか分からない」――。多くの投資初心者が抱えるこの悩み。9月に都内で開いた投資セミナーに登壇したファイナンシャル・プランナーのカン・チュンド氏(晋陽FPオフィス代表)と日本経済新聞社の田村正之編集委員によれば、悩みの解決策には2つのキーワードがある。「インデックス(指数)投資」と「アジア」だ。

東京ビッグサイト(東京・江東)で開かれたイベント「第13回日経IR・投資フェア」内の投資関連セミナー「個別銘柄探しに疲れたアナタへ ~インデックス投資とアジアの魅力~」。開始前から個人投資家らの行列ができ、ほぼ定員の100人近くが集まった。カン氏と田村氏はインデックスに連動した投資のメリットやリスク、アジア株式投資の魅力などを存分に語り合った。

インデックス投資の魅力はまず「分かりやすい」(カン氏)という点だ。さらに投資信託でインデックス型とアクティブ型を比べると、アクティブ型はファンドマネジャーが個別銘柄を精査し選ぶ分、インデックス型よりコストが高くなる。「長期で投資をとらえるほど、継続的なコストの差は大きな結果の差になる」(カン氏)

田村氏は個人投資家に役立つ投資手法として「コア・サテライト戦略」を紹介。例えば資金の中心(コア)を低コストのインデックス投資、一部(サテライト)をリスクの高いものに振り向けるなど資金を分散してリスクを回避するやり方だ。カン氏は「例えば日本は個別株、日本を除く先進国株はインデックスファンドで保有する。そうすれば国・地域とリスクの両面で分散できる」と述べた。

現在、日本の個人投資家の分散投資先として注目できるのは成長著しいアジア諸国・地域という。特に昨年算出が始まった「日経アジア300インベスタブル指数」は連動した投資信託が現在7本ある。

分散の具体的な手法は、世界の株式市場に占める時価総額の比率や世界のGDPで見た比率に注目し日本株と先進国株、新興国株(含むアジア株)に振り分けるのが一案。カン氏は「時間を分散して投資する考え方も重要だ」と強調した。

当日のセミナーの様子は動画で視聴できます

https://www.youtube.com/watch?v=iF5P6RGEvgI