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あなたの壁は何万円? パート主婦、扶養内の稼ぎ方

2018/10/13

税制面の「壁」は150万円に引き上げられたが、扶養内で働くすべての人が「働き損」を意識せず150万円まで収入を増やせるわけではない。収入の壁は控除以外にも複数存在する。

■残る「103万円の壁」

横川さんも配偶者控除以外の壁に阻まれ、収入増を諦めたという。「手当の壁」だ。企業が独自に支給する「配偶者手当」は多くの場合、配偶者の年収基準を配偶者控除と同じ103万円以下と定めている。横川さんの夫の企業も同様で「月数万円の手当がゼロになってしまうので、自分が仕事を増やす意味がない」と肩を落とす。

横川さんの9月末までの収入は80万円を超えそうで、残り3カ月は昨年同様、仕事をセーブする必要が出てきた。

社会保険の壁も存在する。働き方にもよるが、勤め先が501人以上の企業なら106万円を超えると扶養から外れ自分で保険料を負担する必要がある。500人以下の企業は130万円が壁となる。

■厚生年金加入も検討

社会保険労務士の井戸美枝氏によると保険料の負担増は年約14万円。150万円以下の収入では、給与が増えても手取りが減る可能性が高い。

井戸氏は「会社にもよるが、保険料を負担しても手取りを増やせる損益分岐点は年収約156万円(社員501人以上の大企業では125万円)。バリバリ働いて収入を大幅に増やすのも手だ」と助言する。収入を増やして厚生年金に加入すれば将来、自分の年金額も増やせる。

今年も残すところ3カ月を切った。扶養内で働く人は、配偶者控除額の基準とともに勤め先や家族の状況などを考慮し、今後はどう働いていくのかを長期視点で考える契機にしたい。

(岡田真知子)

[日本経済新聞朝刊2018年10月6日付]

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