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NISA投資の5年 国内外の株投信で大きなリターン QUICK資産運用研究所 北澤千秋

2018/10/10

その非課税メリットを最大限に享受するため、NISA口座は「高リスクの商品に投資して大きなリターンを狙うときに使う」という考え方がある。制度本来の趣旨には合わないが、一理はある。ただし、損失が出た場合は一般口座と異なり、他の投信などと損益を通算できず、節税メリットは受けられないので注意が必要だ。

■投資期間5年以下なら低リスク投信

では、これからNISAを利用するときも、投資するのは高いリターンが見込める国内外の株式がいいのだろうか。それは人それぞれで、各人のリスク許容度によって違ってくる。

NISAの弱点は投資期間が原則5年間で、6年目に保有商品をその年の非課税枠に移行(ロールオーバー)しても最長10年に限られる点だ。例えば、14年に購入した投信を19年の非課税枠にロールオーバーする場合、非課税期間は23年までとなる。仮にリーマン危機のような大きなショックが株式市場で発生した場合、投資期間中に株価が回復しないケースもあり得る。そう考えると、想定する投資期間が5年以下の場合や、損失に対する耐性がない人は、低リスクの投信を選んだ方が無難だろう。

もっと保守的な運用をしたいなら、低リスク投信を積み立てるという方法がある。一括投資に比べ、積み立て投資には相場の下落時に損失を抑制する効果がある。グラフは表と同じ投信を14年から年間100万円ずつ積立投資したときの損益の推移だ。積み立て投資でも国内外の株式投信は大きなリターンをもたらしたが、途中経過を見ると、人民元安を引き金とする「中国ショック」が起きた16年ごろには含み損が20万円を超えた時期がある。

一方で、株式組み入れ比率を30%にとどめた安定運用型のバランス型投信だけは、投資期間中に一度も損益がマイナスにならなかった。国内外の債券を多く組み入れているため、株価の上昇時でも基準価格が大きく値上がりすることはないが、株価の下落時には分散効果で損失を抑制してくれる。

■避けたい毎月分配型やテーマ型

せっかく資産を増やそうとNISAを利用しながらもったいないと思うのは、頻繁に分配金を出すタイプの投信を購入したケースだ。NISA口座では自動で分配金を再投資できないので、分配金が出るたびに運用額は実質的に減り、運用成果も小さくなる。

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