実際に食べてみると、確かに見た目だけでなく香りや味もこれまでのチョコレートとは異なる印象。だが、そもそもルビーチョコが話題になった理由の一つには、ネット上で「第4の」と称された別のチョコレートの存在があった。フランスのチョコレートメーカーであるヴァローナが開発した「ブロンドチョコレート」だ。

18年1月時点でルビーチョコレートの独占販売契約を結んでいたネスレ日本は、「第4のチョコ」というキャッチフレーズは用いていなかった。ブロンドチョコレートを扱うヴァローナも同様に、あくまでも「新しいカテゴリーのチョコレート」としていた。そんななか、バリーカレボーは「第4の」というフレーズを堂々と使う戦略に出たのだ。
「第4のチョコ」でメーカーの認知度が向上
バリーカレボーはあくまで業務用チョコレートの扱いのみで、一般向けの販売は行っていない。だが、「第4のチョコ」を求めるニーズが高まれば引き合いも増えるだろうし、ルビーだけでなくミルクやホワイトなど同社の他の製品を買い求める取引先も増えるだろう。
同社は日本における業務用チョコレートの売り上げやシェアは公表していないが「2017年9月にルビーチョコレートを発表して以来、バリーカレボーの一般認知度は上がったように感じる」(押切氏)という。

(ライター 樋口可奈子)
[日経トレンディネット 2018年9月25日付の記事を再構成]