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地震、台風、水害… 企業は訓練で課題の洗い出しを

2018/10/6

――具体的にどんなことをするのですか。

「避難訓練ではなく、実際に災害対策本部を設置し、大地震が発生したとして、どんな手順で情報を収集し、社員に指示を出していくかという一連の流れをやってみます」

■訓練で課題の洗い出しを

北海道地震で道路が陥没した住宅地(9月6日、札幌市)

「訓練をやると何がいいか。いざというときに動けるようにする狙いもありますが、課題を洗い出すことができます。別の工場で代替生産するといったプランを考えていたとしても、もし国道が使えずに輸送ができなかったらどうするか、サプライヤーの工場で火災が起きていたらどうするかなど、色々な穴が見えてきます」

――訓練をするときに気を付けるべきことは。

「まず安否確認や生産状況などの情報収集・共有が第一ステップになりますが、様々な情報が入りますので、優先順位付けが重要になります。訓練で『A工場に津波が襲来したようです』という情報を入れたとしても、他にも色々な情報が入ってきますから対処の順番などが混乱し、人命の優先がおろそかになってしまった例もあります。また、情報が集まってきても整理しきれず、責任者が対応を決められないこともありました。情報整理の甘さは対応の遅れにつながります」

「情報の伝達ルートを一元化して周知しておくことも大事です。取引先にはどの部署から連絡するのか、誰を連絡役にするのかといったことです。例えば元工場長が心配になって勝手に工場に電話をしてしまったという事例も現場ではよくあるそうです」

――災害対策を進めた結果、経営の改善にもつながったという話も聞きます。

「中小企業で多いようです。ある段ボール工場では各生産ラインの担当者を固定して決めていたのですが、災害時には誰か出勤できない可能性があります。そこで、他の従業員でも代替できるように見直したところ、繁忙期に効率よく従業員が動けるようになり、売上が増えたということがあります」

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