MONO TRENDY

デジタル・フラッシュ

高いけど欲しいiPhone XS どこで買うのがお得? 佐野正弘のモバイル最前線

2018/10/12

だが実は、NTTドコモだけはその内容が決定的に異なる。同社では従来通り「月々サポート」による端末値引きが受けられることから、端末は24カ月割賦での支払いで、25カ月目以降に機種変更しても端末を返却する必要がない。さまざまな制約を受けることなく、端末の購入価格を安くしたいのであれば、NTTドコモがお薦めということになる。

■サービス重視ならauかソフトバンク

通信料金を含めると話が変わってくる。各社の主力と見られる料金プランを契約した場合の、24カ月間の料金を比べた場合の表を確認してほしい。データ通信が20GB以上利用可能なものを選んでいる。なおこれらの料金は1人で契約する場合のもので、先と同様、各種割引やキャンペーンなどは除外した上で計算している。

NTTドコモの「ウルトラデータLパック」とauの「フラットプラン20」は、20GBのデータ通信が利用できるプラン。比較すると、端末代が高かったauは通信料が安く、NTTドコモと比べると24カ月で3万円以上もお得になる。

実はauとソフトバンクの場合、NTTドコモの「ウルトラデータLパック」の支払額とほぼ同等で、さらにお得なサービスが付帯する料金プランも選べる。

 auの「auフラットプラン25 Netflixパック」は、25GBのデータ通信量に加え、定額動画配信の「Netflix」と「ビデオパス」の契約も含まれていることから、両サービスを利用するのに別途料金を支払う必要がない。またソフトバンクの「データ定額50GBプラス」は先に触れた「ウルトラギガモンスター+」と呼ばれるプランで、50GBのデータ通信が利用できるだけでなく、YouTubeやFacebookなどのサービスを利用したときのデータ通信をカウントしない「ゼロレーティング」と呼ばれる仕組みを採用するなど、充実度が高い。

サービスを重視するなら、auの「auフラットプラン25 Netflixパック」やソフトバンクの「データ定額50GBプラス」を選ぶ手もありそうだ。

■MVNOも大容量プランではあまり得ではない

では、サブブランドやMVNOと比較した場合はどうか。アップルストアでのiPhone XSの64GBモデル(税込12万1824円)を購入し、ワイモバイル、楽天モバイル、mineoが提供する20GB前後の料金プランを契約し、24カ月利用した場合の料金を下表にまとめた。

サブブランドとMVNOの場合の負担額。アップルストアでiPhone XS(64GB)を購入したとして合計した

一見するとワイモバイルや楽天モバイルのトータルコストが大手3社より高く見えるのだが、これは各種割引やキャンペーンを全て省略しているため。ワイモバイルは1年間の基本料が1000円引きとなったり、データ増量オプションが2年間無料になったりするキャンペーンを実施しているし、楽天モバイルも楽天の会員となり、スーパーホーダイを3年契約すれば月額1500円値引きされる。実質的にはmineoの料金とそう大きく変わらなくなる。

とはいうものの、20GBもの大容量プランともなると、MVNOもサブブランドも月額料金がそれなりに高額になってくる。加えて新iPhoneを購入しやすくする手段も用意されていないことから、端末返却などの制限がないとはいえ、MVNOを積極的に選ぶ理由は乏しい。

■データ容量が少なければMVNOが安い

逆に3GB(楽天モバイルは2GB)といったデータ容量の少ないプランで比較してみた。大手キャリアは従量制のプランで3GBまで使用したときの料金で算出している。

データ容量を3GBにしたときの利用料
データ容量を3GBにしたときのサブブランドとMVNOの利用料。楽天モバイルはスーパーホーダイプランS(2GB)の場合の料金

圧倒的に安かったのはmineo。大手キャリアと比べて合計金額は5万円以上安くなった。同じMVNOでも楽天モバイルがNTTドコモやauと2万円程度しか変わらなかったのは、前述のような割引を考慮していないことと、電話のかけ放題(最大10分間)が含まれたプランになっているからだ。かけ放題なしのプランだとmineoと同程度の金額になる。

逆に非常に高額になったのがソフトバンク。実は「ミニモンスター」で2G~5GB使用した時の料金と、ウルトラギガモンスター+の料金は同じなのである。ソフトバンクを選ぶならば大容量のプランにしないと意味がない。

MVNOは通信速度やサービス、サポートなどの面で不利な部分も多い。iPhoneを大容量プランで快適に使いたいというのであれば、多少値段が張っても大手キャリアで契約した方がいいだろうし、少しでも安くしたいのであればMVNOで低容量のプランを契約し、節約重視で使うのがベストといえそうだ。

佐野正弘
福島県出身、東北工業大学卒。エンジニアとしてデジタルコンテンツの開発を手がけた後、携帯電話・モバイル専門のライターに転身。現在では業界動向からカルチャーに至るまで、携帯電話に関連した幅広い分野の執筆を手がける。

MONO TRENDY 新着記事

MONO TRENDY 注目トピックス
日経クロストレンド
森永ラムネが大ヒット ブランドの意外性が成功の鍵
日経クロストレンド
アップル、4年半越し悲願 腕時計「常時点灯」の真意
日経クロストレンド
アップルがゴールドマンと出すクレカ、意外と使うか
日経クロストレンド
花王が洗顔シートで王者を逆転 敵の弱点を徹底訴求
ALL CHANNEL