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ギャグ・男気・友情… 実写『銀魂2』、ヒットの秘訣

2018/10/22

主人公の坂田銀時(小栗旬、中央)はぐうたらな生活を送っているが、かつては伝説の侍。仲間の志村新八(菅田将暉、左)、神楽(橋本環奈、右)とともに江戸で起こるもめ事に首を突っ込む

空知英秋さん作の人気漫画『銀魂』の実写映画第2弾『銀魂2 掟は破るためにこそある』がヒットしている。2018年8月に公開され、興行収入は10月1日時点で35億円を超えた。昨年公開で17年度の邦画実写興行収入ランキング首位を記録した第1作(38億4000万円、興行通信社調べ)に迫る勢いだ。

幕末の江戸に「天人」と呼ばれる宇宙人と地球人がともに暮らしているという設定のSF時代劇。依頼ごとなら何でも引き受ける「万事屋」を営む伝説の侍、坂田銀時(小栗旬)が幕府転覆のたくらみから江戸を守るべく仲間とともに奮闘する。熱心なファンが多いコミックを実写化するまでの経緯や製作の裏話、さらに邦画の未来などをワーナー・ブラザース映画エグゼクティブプロデューサーの小岩井宏悦氏に聞いた。

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■原作へのリスペクトと実写独自の付加価値

――原作はシリーズの単行本発行部数が5500万部を超える人気漫画です。「売れている原作」を実写化するには様々な困難があったかと思います。

小岩井宏悦氏  ワーナー・ブラザース映画エグゼクティブプロデューサー。 1989年フジテレビ入社。『ラブジェネレーション』『パーフェクトラブ』などのドラマを担当。2007年4月、ワーナー・ブラザースに転職。『るろうに剣心』『銀魂』シリーズなどの映画製作に携わる

「確かに売れているコミックを実写化することは両刃の剣です。認知度も高いし、潜在的なお客さんもいる。でも、それだけに熱心なファンが大勢いる。そこに手を付けることで生じる『リスク』はいつも最も神経を使うところです。私の好きなスティーブ・ジョブズ(米アップル創業者)の言葉に『客は自分のほしいものを知らない』という言葉があるのですが、お客さんに『このコミックをどんな風に実写化したら見たい?』と聞いても答えは出てきません。我々が汗をかいて手探りで提示していくしかない」

「これまで何作も人気コミックを実写化してきて学んだのは、原作キャラクターの単なる再現やストーリーをなぞるだけにとどまらない、原作のスピリットに対する圧倒的なリスペクトが絶対的に必要条件だということです。そして『銀魂』のように当てるためにはそこに実写映画化する意味、実写でなければ描けない何かという独自の付加価値が十分条件になってきます」

――具体的にはどんなことでしょうか。

「例えば、ぎりぎりのパロディーは原作にもありますが、実写映画には福田雄一監督のオリジナルのパロディーが随所に出てきて、感想を見るとお客さんが喜んでいるのはそこだったりするんですよね。きちんと原作をリスペクトした上で、その魅力をさらに倍増させるエッセンスであれば、ファンはちゃんと納得して受け入れてくれる。そういう意味では、実写映画の作り手として大胆に冒険する部分も必要だと感じています」

歴史上の人物を連想させるキャラクターが多く登場する。特殊警察、真選組の近藤勲(中村勘九郎、前列中央)、土方十四郎(柳楽優弥、同左)、沖田総悟(吉沢亮、同右)
銀時のかつての仲間、桂小太郎(岡田将生)。謎の宇宙生物、エリザベス(右)は桂の右腕として働く

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