学童保育に留学 お嬢様校、聖心流バリキャリの育て方聖心女子学院の大山江理子校長に聞く

女性の社会進出が叫ばれ、少子化も進むなか、女子校や女子大の存在意義を問う声も聞こえてくる。共学化に踏み出す学校もあるが、大山校長は「もっと女子教育を追求したい。世の中の変化の激しい今の時代だからこそ、女子として教育する意味合いがあると思っています」と強調する。

思春期の早い女子の発達に合わせた独自制度「4―4―4制」

子育てしながら働く卒業生を支援したいと話す

09年に就任した大山校長が力を入れるのが、聖心独自のカリキュラム「4―4―4制」による教育内容の充実だ。創立100周年の08年に導入した。一般的な学校では初等科が6年間、中等科と高等科がそれぞれ3年間だが、聖心では小中高の12年間を4年ごとに区切り、「ファーストステージ」「セカンドステージ」「サードステージ」としている。

「小4だと男女ともにまだ子供っぽいところがありますが、女子は小5になると急に発達し、思春期が男子に比べると早いです。また、中3になるとすでに将来の進路を考え始めたりします。女子の発達段階に合わせた教育を追求した結果、今の体制になりました」

制度の導入に合わせ、中等科の一般入試もやめた。以前は中学入試で約40人を受け入れていたが、学年の雰囲気が変わってしまい、さらに学習内容も急に変わることによる生徒の戸惑い、通称「中1ギャップ」が少なからずあったという。現在は中1の教科書を小6で使ったり、算数から数学への移行をスムーズにするように授業内容を工夫したりしている。「12年間、スパイラル状に上がっていくイメージです」

同時に、2クラスだったのを3クラスに分け、1クラスの人数を32人と少人数教育にした。「生徒はより学習に集中できるようになったと思います。また、小中高の先生間の連携が加速し、一人ひとりの生徒を長い目で見ることができるようになりました」。中高の理科の先生が初等科に出前授業をすることもある。もともと小中高が同じ敷地内にあるというメリットを最大限に生かす。

定期的に外部講師を招いて講演会をしているが、これもステージごとで実施。同じようなテーマでも、例えばファーストステージは介助犬の体験、セカンドステージは盲目のエッセイストの講演といったように変えている。

グローバルな姉妹校ネットワークを活用し、海外経験を充実

「グローバルマインドを育む」ことを標榜する聖心は英語教育にも熱心だ。小1で週2時間の英語授業があり、「GTEC」と呼ばれる英語試験では高校3年生の約2割の生徒が東京大学合格レベルの点数に到達している。

5年ほど前から留学制度も充実させた。1年間の留学の他に、3~4週間の短期留学があり、行き先はアイルランドやオーストラリア、台湾など様々だ。留学先は姉妹校。世界30カ国・地域に姉妹校を持つネットワークも聖心の強みだ。「人を通じて世界を知ってもらいたい」と姉妹校からの留学生受け入れも増やしている。

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