キャメルスカートで決める オン・オフ使える秋コーデ
宮田理江のファッション戦略論
秋らしいベージュ系やキャメル系のスカートは、オン・オフ兼用で使えてアレンジの幅が広いアイテム。シャツと合わせれば凛(りん)と、ニットと合わせれば穏やかに仕上がります。ファッション・ジャーナリストの宮田理江さんが上品な着こなしを紹介します。
秋本番を迎えて、オータムカラーの魅力が増してきた。中でもベージュ系やキャメル系のスカートは上品に見えるから、オン・オフ兼用で使い勝手がいい。シャツと合わせて凛としてみせたり、ニットと合わせて穏やかなムードに仕上げたりと、アレンジの幅は広い。上手な迎え入れ方を、着こなしエキスパートたちの実例から確かめてみよう。
シャツ+キャメルスカートできちんとボヘミアン
スエードのキャメル色スカートに、薄いブルーのシャツを合わせた。シャツ特有の「きちんと感」が加わって、すっきりした着映えにシフト。キャメルの柔らかい色調に、あえてクールな色を引き合わせ、ムードをねじり合わせている。オフィスでプレーンに着るなら、白シャツをチョイス。足元にヌードカラーのロングブーツを迎え、ボヘミアンな雰囲気を醸し出した。お仕事ルックではパンプスに履き替えて。近い色みのバッグにもボーホー気分が漂う。
ニット+キャメルスカートでのどかに柔和に
キャメルカラーのサーキュラースカートがボリュームたっぷりで、優美なフォルムを描き出している。袖の長いニットで合わせ、さらにのどかな景色に整えた。2018-19年秋冬はニットウエアの存在感が大きくなるから、出番を増やしたい。ウエストは太ベルトでマーク。ショートブーツも色を合わせて、全体に柔らかいトーンをまとった。首にドット柄スカーフを巻いて、都会派ウエスタン風のムードに。スカーフで雰囲気を変える小技は秋から先に重宝する。
ワントーンコーデで優しげフォークロア
装い全体の色味を統一する「ワントーン」のコーディネートはさらに支持が広がりそうなトレンドだ。ベージュ系でまとめると、優しげムードを帯びる。たっぷり生地を使ったチノのボトムスに、同系色のタートルネックでワントーンコーデに仕上げた。この秋冬に盛り上がるフォークロア(民俗調)気分を宿したジャケットを羽織って、オフの日ムードを印象づけて。ジャケットやカーディガンに置き換えれば、職場でも生かしやすい。ミニバッグのポジティブな差し色が利いている。
キャメルはフレンドリーな雰囲気も演出してくれる
キャメルは落ち着きを感じさせるのと同時に、ソフトな人柄も寄り添わせてくれる。オフィスでフレンドリーな雰囲気を演出する上でも効果的だ。オフで着回すには、トップスの色・質感を変えたり、羽織物を差し替えたり。キャメルボトムスの穏やかテイストを生かしつつ、残りのアイテムで表情やムードを方向付けするスタイリング、多彩な着回しを試すのが賢い取り入れ方となる。
ファッションジャーナリスト、ファッションディレクター。多彩なメディアでランウェイリポートからトレンド情報、スタイリング指南などを発信。バイヤー、プレスなど業界経験を生かした、「買う側・着る側の気持ち」に目配りした解説が好評。自らのテレビ通版ブランドもプロデュース。セミナーやイベント出演も多い。 著書に「おしゃれの近道」「もっとおしゃれの近道」(ともに、学研パブリッシング)がある。
[nikkei WOMAN Online 2018年9月15日付記事を再構成]
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