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お客さんがホイホイ集まる法則

リピート率6割のビジネスホテル 客の声生かす現場力 経営コンサルタント 竹内謙礼(10)

2018/10/4

グリーンコアの場合、会社のトップが現場を信用しているので、顧客目線のアイデアが次々と採用されていく。例えば、「お部屋に直接伺います! 夕食出前サービス」という販促企画も、宿泊客の生の声を聞いている現場スタッフだからこそ汲み取ることができたサービスといえる。また、「入れたてをお部屋までお届け 生ビール販売」も常にお客さんが欲しているものを意識して観察しているから生まれた新たなサービスといえる。そして自分の意見が採用された部下は責任を持ってこれらのアイデアを実践するため、そのアイデアから生まれたサービスが成功する確率が高まるのである。

このようなトップと現場の信頼関係が、お客さんとの信頼関係を生み出し、ファンを作り上げている。

ファン作りの戦略は、会社のトップが現場スタッフを信じ、決裁権を与えることが大切である。現場に柔軟な決裁権を与えれば、臨機応変に満足度の高いサービスを提供できるようになり、時代の変化に合わせたサービスが増えていく。

しかし、現場の空気感がわからない経営者や上司が直接判断を下してしまうと、サービスは間違った方向に進んでしまう。SNSの情報発信も上司の許可が必要で、新サービスを始める際には、何度も会議を通さなければ実践できないというようなフットワークの悪い組織では、とても顧客を満足させるサービスを提供することはできない。

ネットが普及する以前であれば、旧来型のトップダウン形式の命令系統でも十分なサービスを提供することができていた。しかし、これだけお客さんのほうに情報が大量に流れ、トレンドが素早く変わってしまうと、現場の意見を反映するスピードが遅い企業は時代に取り残されてしまう。

会社のトップが部下を信頼するためには、コミュニケーションを多く取ることである。相手のことを理解すれば、許容範囲が広がり、失敗したときにもすぐにフォローすることができる。

働き方改革の一環で、会議の時間を短くする傾向にあるが、実は会議での無駄話が上司と部下の信頼感を高める貴重な時間となっている。グリーンコアでは、会議の時間では無駄話をあえて積極的に行い、スタッフ同士のコミュニケーション量を増やしているという。

そのような意味のある“無駄”こそ、付加価値を上げるサービスを作るために必要不可欠な部分なのである。

(おわり)

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