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新築のような中古マンション 「1棟丸ごと改装」増加 分譲価格、新築より16%安く

2018/10/7

三菱地所レジデンスの1棟リノベ物件(さいたま市)

 一見すると新築分譲のような中古マンションが増えている。不動産会社が大企業の社宅や賃貸マンションを1棟単位で買い取り、リノベーション(大規模改装)して売り出すものだ。価格は新築より安いが、多くは築20~30年の建物だけに経年劣化などが気になるところ。マンションの新たな選択肢になりつつある「1棟リノベ」の実力をさぐってみた。

 三菱地所レジデンスが2017年に分譲した「ザ・パークリモアさいたま新都心」(さいたま市)。外観は現代的なシャープなデザインが目を引くが、実は築23年の社宅を1棟、大規模改装したものだ。

 ファミリー向けの51戸を2700万~4100万円台で完売。脇英美社長は「予算の関係で新築に手が届かない層のニーズは大きい」とみている。

■10年以降だけで3700戸供給

 中古マンションの取引は増えておりここ数年、新築の供給戸数を上回る(図A)。東京カンテイ(東京・品川)によると、1棟リノベが増えたのは2000年代から。10年以降だけで首都圏を中心に少なくとも約3700戸が供給された。

 1棟リノベは大企業が資産リストラで手放す社宅などを買い取り、建物全体を大がかりに改装して新築より安く分譲するビジネスモデルだ(図B)。京王電鉄子会社のリビタ(東京・目黒)のように専業とする中堅デベロッパーもある。

 大手もここ数年で新しいブランドを立ち上げている。三菱地所レジデンスの「ザ・パークリモア」はその一つだ。大京グループは「グランディーノ」の名で4棟を分譲。東京カンテイの井出武・上席主任研究員は「大手の参入でさらに供給が増える」と予想する。

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