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会社の看板を外したコミュニケーションも重要になっている。写真はイメージ=PIXTA

会社の看板を外したコミュニケーションも重要になっている。写真はイメージ=PIXTA

近年、シェアリングエコノミーが人材分野にも広がってきています。優秀な人材は1社だけに縛られず、複数の会社やプロジェクトで活躍できる時代。大手企業に入社しても「一生安泰」ではない状況の中、自分個人がブランド力を持つ必要性を感じている人は多いのではないでしょうか。今回は「自分ブランド」の効率的な築き方をお伝えします。

複数の名刺を持つビジネスパーソンが増えている

私は仕事柄、経営層あるいはプロフェッショナルなビジネスパーソンの方々と日々お会いしていますが、最近、顕著な傾向が見られます。名刺交換をすると、決まって2枚目、3枚目の名刺が差し出されるのです。先日お会いした方などは、30社以上の顧問を務めていらっしゃるとのこと。かくいう私自身も、気付いたら「社外取締役」「顧問」「理事」「アンバサダー」「営業部長兼応援団長」などの名刺を10種類以上携えています。

終身雇用が崩れ、会社の看板に依存して働く時代は終わりつつあります。「パラレルキャリア」「複業」などの言葉も広がってきました。今後は「個」のブランドを武器に、複数の会社やプロジェクトにまたがって働く人が増えていくでしょう。そんな時代にあって、「自分ブランド」をどう築いていくか。私自身の経験と、見てきた事例をもとにお伝えします。

私が「自分ブランド」を意識したのは、リクルート人材センター(現リクルートキャリア)に入社したその初日でした。もともとリクルートには、「定年までこの会社で働く」というより「力をつけて次のステージへ移る」という志向の人が集まっていて、アラフォーにもなるとセカンドキャリアへ移っていくのが当たり前の風潮でした。「退社」ではなく「卒業」という表現を使っていたのもそういった背景からです。

入社してすぐ、上司から「『リクルートの森本さん』という会社の看板で仕事するのではなく、森本さん個人に仕事を依頼したいと言われるように、自分自身の価値を高めることを意識しなさい」と言われたのを今でも覚えています。

先輩たちが手を付けていない領域に着目

私の仕事は、企業に対して人材採用のコンサルティングを行う営業。営業として「自分ブランドを築こう」と考えた私は、社内で先輩たちが手を付けていない、「第一人者」的存在がいない領域を探しました。そこで目を付けたのが「流通業界」。採用が難しい業界とあって、積極的に顧客開拓に挑んでいる先輩がいませんでした。

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