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私のリーダー論

チャンスが来たら絶対「Yes!」 マクドナルド社長 日本マクドナルドのサラ・カサノバ社長兼CEO(下)

2018/10/11

――その点で言えば、意識改革を進めるための行動指針をまとめた「マクドナルド・スタッフ宣言」は、女性社員のアイデアとか。

■キャリアはまっすぐでなく、ジグザグに進むもの

ユニホーム姿で原宿表参道店に現れたカサノバ氏(2013年11月、東京都渋谷区)

「ビジネス・リカバリー・プランを作った15年、入社して3年目ぐらいのサプライチェーンを担当する女性社員から連絡をもらいました。オフィス内の意識を変革するアイデアがあるので、是非、話をしたいと」

「OKと返事をして話を聞いてみると、非常に面白いアイデアだったので、私は、とてもいいわね、と伝え、彼女にアイデアを具体化するよう指示しました。その結果、出来上がったのが、『Go! GEMBA!』を含むオフィススタッフの4つの行動指針を定めたマクドナルド・スタッフ宣言です」

――日本企業は総じて、欧米企業に比べて女性管理職や女性役員の数が非常に少ないなど、女性の戦力化が大幅に遅れています。

「私は、ビジネスウーマン向けのシンポジウムや女性社員向けの社内イベントで話をする際、必ず『Say yes to every opportunity.』と言って、女性たちを励まします。チャンスをもらったら絶対にノーと言うなという意味です」

「私自身がそうやってチャンスをつかみ、キャリアアップをしてきたからです。例えば、入社1年後にロシア赴任を打診された時、実は正直、迷いがあり、父に相談しました。すると父は、絶対に行くべきだと私の背中を強く押してくれたのです。それが結果的に、後々の私のキャリアに大きく影響しました」

「その後は、トルコ行きも2度目のロシア行きもマレーシア行きも、打診されたらすべてイエスと答えてきました。今回、上司から日本マクドナルドのCEOを打診された時も、答えはもちろんイエスでした」

「キャリアというものは必ずしもまっすぐには進みません。どちらかと言えばジグザグに進むことが多く、最終的にどうなるかは本人にもわからない。私自身も、最初から日本マクドナルドのCEOを目指したわけではありません。だからこそ逆に、与えられた目の前のチャンスを生かすことが大切なのです」

――女性はもっと積極的になれと。

「日本人に限らず、女性は昇進をためらう傾向があります。男性に昇進を打診したら二つ返事のところを、女性の場合、頭の中で自分のスキルに関するチェックシートを作り、これとこれが自分には足りないから無理と勝手に思いこんでしまう。実際、社内でアンケート調査をすると、昇進をためらう理由の60%は、自信がない、でした」

「でも完璧な人間なんていません。勇気を持ってイエスと答えれば、後は必ず回りの誰かが助けてくれます。だからチャンスを与えられたら絶対にイエスと言いなさいと女性社員に言い続けています。ただし、他の会社があなたを引き抜こうとしたら、それにはノーと返事をしなさいと言っています(笑)」

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