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アジアのサッカー熱、日本を圧倒 タイやインドも点火 プロリーグの観客動員、J1の約3倍に

2018/10/10 日本経済新聞 朝刊

中国のサッカークラブが30年に世界トップ20に入る――。監査大手デロイトグループはサッカークラブの収入ランキングをこう予想する。最有力チームは不動産大手、恒大集団(広東省)とアリババ集団が出資する広州恒大だ。入場料収入などで16年の収入は7630万ユーロ(約100億円)と日本首位の浦和レッズ(79億円)を上回る。

アジア各国は国際サッカー連盟(FIFA)ランキングが低く、ワールドカップ(W杯)に出場したことがない国も多い。ただ若年人口の多さと所得水準の高まりを背景に、サッカー人気は一段と高まる見通しで、企業の注目度は高い。中国の平安保険は中国プロリーグのトップスポンサーとなり、保険になじみのない若年層へのブランド力浸透を図る。

日本企業もアジアでの知名度向上策としてサッカーに注目する。ヤンマーは5月、今年11月に開く東南アジアサッカー選手権の公式スポンサー契約を結んだと発表した。競技場の内外に同社のブランドロゴを掲示する。トヨタ自動車はタイのプロリーグのスポンサーとなっている。

Jリーグはタイやベトナムなど8カ国とパートナーシップ協定を結ぶ。Jリーグマーケティングの大矢丈之海外事業部長は「アジアのサッカーの存在感は大きく、成長の可能性は日本より大きい」と話している。

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■欧州の有力クラブが競って拠点

欧州の有力サッカークラブもアジアの主要都市にサッカースクールや営業拠点などを設け、アジアのファンや企業スポンサーの獲得を狙っている。

独バイエルン・ミュンヘンは今月、中国山西省太原市でサッカースクールを開設すると発表した。青島市、深圳市に続き中国3校目で、中国人コーチや選手を育成する。

スペインの強豪、FCバルセロナも香港を拠点にアジア太平洋地域でサッカースクール事業などを展開している。日本の楽天とのパートナー契約もアジア強化の一環だ。

ライバルのレアル・マドリードは北京に営業拠点を構える。韓国ハンコックタイヤなどがスポンサーを務める。2021年には香港企業と組んで広東省にファンが集う娯楽施設を開業する計画。クラブの歴史を学べ、サッカーを仮想体験できる家族向けの施設だ。

スペインリーグ「ラ・リーガ」は北京や東京などに事務所を構える。アジア地域を担当するイバン・コディナ氏はリーグの試合開始時間について、「アジアのファンがライブで視聴しやすい時間を増やしていきたい」と話す。

[日本経済新聞朝刊2018年9月28日付]

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