米社会のよいところは、何かに挑戦する人に常に拍手を送る姿勢です。新しいことや変わったことをやろうとすると、みんなそれを応援してくれ、仮に失敗しても、ナイス・トライと言って、けっして責めたりけなしたりしない。出る杭(くい)は打たれる日本社会とは対照的です。こういう、個を伸ばすことのできる米国って素晴らしい社会だなと感心しました。

「中高時代、指示命令、管理されることの窮屈さや、逆に自分で考え、行動する楽しさ大切さをさんざん経験した」と語る

この時学んだ、周りを気にせず挑戦することの大切さは、のちの大学時代のベンチャー経営やフローレンスの設立につながったのではないかと思います。

留学は同時に、治安のよさなど日本の優れた点もたくさん気付かせてくれました。また、学校でも住んでいた街でも日本人は私しかおらず、常に日本人の代表として見られていたため、日本人としてのアイデンティティーも自然と強まりました。留学は私の人生を変えた大きなきっかけだったと思います。

市川高校を卒業し、慶応義塾大学総合政策学部に進んだ。

帰国後は、高校2年生を途中からやり直しました。留学する前は、留学後に年下の人たちと一緒に机を並べることになるのは正直、少し抵抗がありましたが、実際そうなってみると全然気になりませんでした。これも、年齢による上下関係の意識のない米国で1年間過ごした影響だと思いました。今でもつきあいがあるのは、帰国後に同じクラスになった人たちがほとんどです。

勉強に関して言えば、やはり、英語が見違えるように上達しました。留学前は、留学したら受験に響くとまで言われましたが、まったくそんなことはなかった、自分の考えや判断は正しかったと改めて思いました。

ただ、勉強は相変わらず好きではなかったので、大学は英語だけで行けるところに行こうと考えました。また、留学の影響で、将来は海外とかかわる仕事をしたいと考えるようになり、そのためには、大学も国際色が豊かで国際問題を学べるところに行ったほうがいいだろうと思いました。それで、英語と小論文だけで受験できる慶応義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)の総合政策学部を受けることにしたのです。

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