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白河桃子 すごい働き方革命

グーグル 成長のカギは「弱さを見せ合えるチーム」 グーグル キャサリン・ディカスさん(下)

2018/10/4

キャサリン・ディカスさん(左)はグーグルの人事関連のすべての決定を科学およびデータに基づいて行うことを目指すピープル・アナリティクスグループのシニアマネージャー。(右)白河桃子さん(写真:吉村永、以下同)

グーグルのピープル・アナリティクスのチームが生産性の高いチームの条件を調べたところ、最も重要な要素は「心理的安全性」という結果が導き出されました。マネジャーはどうすれば心理的安全性の高いチームを構築できるのか、会社はどのように関与すべきなのか。上編の「グーグルの職場づくり 心理的安全性がチーム力伸ばす」に引き続き、シニアマネジャーのキャサリン・ディカスさんに伺いました。

■報告時に心理的安全性が重要

白河 前回の最後で心理的安全性を高めるためには、マネジャー自身が「組織の文化を変えていこう」という姿勢を保ち続けることが大事だとお聞きしました。組織の風土、文化を変えるには時間がかかりますね。働き方改革の本質はまさに風土改革と思いますので、じっくり取り組む必要があります。

ディカス 加えて強調しておきたいのは、心理的安全性があるというだけでは生産性を高めることにはならないという点です。グーグルでは、従業員に対して常に「少し高めの目標」を設定しています。少し高めの目標設定ですので、達成に時間がかかることもよくあります。

目標達成までの進捗状況を途中で報告してもらうのですが、その「報告」の時に心理的安全性が高いことが非常に重要なのです。

つまり、進捗状況を、うまく行っていない部分も含めて正直に伝えられるか。そういった課題が早く共有されることが、結果として、組織としての成果に結びつくのです。心理的安全性は「少し高めの目標設定」とセットでなければ、生産性に寄与する効果は出ません。

白河 心理的安全性+高めの目標設定がセットで、生産性の高いチームができるのですね。先日、米国企業の中でも従業員満足度が高いことで知られるザッポスのシステムを取材したのですが、同社では「社員の幸福感を高める努力をした結果、業績も上がった」というロジックがありました。グーグルでは、心理的安全性を高める努力と、社員の幸せに対する投資は関連がありますか?

ディカス 心理的安全性と幸福度は、近いけれども厳密には違うものだと私は思っています。なぜなら、その人自身がハッピーだったとしても、正直で信頼できる人間かどうかは分かりませんから(笑)。安心感を持たせる努力と比較すると、幸福感を持たせることは表面的なように感じます。心理的安全性を実現するには「弱さを見せ合える関係性」をつくる必要があり、これははるかに難しいことなのです。

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