REITの新規銘柄 公募価格割れが相次ぐ理由は?

日経マネー

注:投資口価格は2018年9月7日時点

不動産価格の高騰は13年頃から指摘されていたが、日銀が追加緩和策を打ち出す中でJ-REIT価格が上昇し、結果的にプレミアム増資が可能な状況となっていた。言い換えれば高い価格で増資が可能になることで1口当たり分配金が増加し、REIT価格の上昇が続くというプラスのスパイラル(循環)が結果的に成立していた。

しかし、今後は日銀の金融緩和策が長期化したとしても、J-REIT価格が大幅に上昇するような政策が打ち出される可能性は極めて低い。つまり今後上場する銘柄は、分配金が大幅に上昇するようなプレミアム増資は期待できないと考えられる。

リーマン・ショック前にも、マンション分譲会社を中心に新規銘柄が一気に増加するという動きが見られた。その頃と異なり、スポンサー企業が破綻してもJ-REIT同士の合併が可能になったという点では、投資リスクは少なくなっている。しかし投資家としては、上場後の価格動向を見極めた上で投資を行っても、上昇に「乗り遅れる」という事態にはならないだろう。

関大介
不動産証券化コンサルティング及び情報提供を行うアイビー総研代表。REIT情報に特化した「JAPAN-REIT.COM」(http://www.japan-reit.com/)を運営する。

[日経マネー2018年11月号の記事を再構成]

日経マネー 2018年 11月号

著者 : 日経マネー編集部
出版 : 日経BP社
価格 : 730円 (税込み)


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