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20代女性「カワイイ」のツボ ビッグデータで解剖

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日経ウーマンオンライン

一般的なデータ管理システムでは扱うことが難しい、巨大なデータ群のことを指す「ビッグデータ」。近年よく耳にする言葉ですが、この「ビッグデータ」は、私たちの生活にどのように役立つのでしょうか。そこで今回は、「ID-POSデータ」というビッグデータを使って、女性の購買行動を読み解いてみました。すると、昔からある「定番商品」が、今20代女性の心をつかんでいることが分かってきました。

「ID-POSデータ」で、消費者の購買行動が見えてくる

「ID-POSデータ」とは、「消費者の購買情報」のこと。身近な例を挙げると、普段私たちが何気なく使っているポイントカードなどに登録されている会員情報(IDデータ)と、レジで商品が購入されたときに記録されたデータ(POSデータ)をひも付けたものが、「ID-POSデータ」です。

従来の「POSデータ」が、「何が・いつ・いくつ・いくら」で売れたのかという情報だったのに対し、「ID-POSデータ」は、「誰が・何を・何と一緒に・いつ・いくつ・いくら」で買ったかという情報。つまり、商品の売れ行きに、「誰が」という情報をプラスして、消費者の購買行動を把握できるようにしたデータのことをいいます。

POSデータ:「何が・いつ・いくつ・いくら」で売れたのかという「商品の売れ行き」を把握するデータ。

ID-POSデータ:「誰が・何を・何と一緒に・いつ・いくつ・いくら」で買ったのかという「消費者の購買行動」を把握できるデータ。ビッグデータのうちの一つ。

そして今回、全国のスーパーマーケット、ドラッグストアを利用した女性の「ID-POSデータ」を分析してみると、世代によって異なる購買行動が見えてきました。

「チョコミントアイス」はなぜヒットしたのか

 今年の夏にヒットした商品に、清涼感のある味とカラーが特徴の「チョコミントアイス」があります。各メーカーから続々と新商品が発売され、その勢いは、アイスだけでなくお菓子や飲み物、雑貨にまで及んでいますが、なぜ「チョコミントアイス」がヒットしたのでしょう。

この「チョコミントアイス」は、これまで誰も食べたことのない「新しい味」というわけではありません。日本に初めて上陸したのは「昭和」だといわれているので、チョコミントアイス自体は、昔からある「定番商品」でもあります。

そのため、30代・40代の女性にとっては、「一度は食べたことのある昔ながらのアイス」「人によって好みが分かれる味」「コアな人気を確立しているアイス」という印象を持っている人も多いのではないでしょうか。

ではなぜ、今年になって「チョコミントアイス」の人気に火が付いたのでしょうか。一説によると、ブームのきっかけは、2017年8月に放送されたテレビ番組「マツコの知らない世界」(TBS系)で取り上げられたことだともいわれています。

ただ、このようなヒットの裏側には、その商品に魅力を感じて購入している人たちがいるはずです。実際に「チョコミントアイス」を購入し、ブームを支えているのは、どのような人たちなのでしょうか。それを読み解くために、「ID-POSデータ」をもとにして作成した、世代別の「アイスクリーム売上個数ランキング&リピート率(再購入率)」を見てみましょう。

 まず、30代と40代のランキング表を見てみると、「明治エッセル スーパーカップ チョコミント」の売上個数順位は、30代女性では第6位、40代女性では第13位。どちらの世代も、飛び抜けて人気が高いというわけではありませんが、一定の人からは支持を集めている順位といえます。

次に、20代女性のランキングを見てみましょう。

「チョコミント」ブームを支えているのは20代女性

 なんと20代では、「明治エッセル スーパーカップ チョコミント」が第2位にランクイン。30代・40代よりも明らかに順位が高く、多くの20代女性が「チョコミントアイス」に注目しているようです。

また、このアイスの各世代のリピート率を比較しても、20代が24.19%、30代が21.29%、40代が22.2%と、20代女性のリピート率が一番高いという結果になっています。

このことから、「チョコミントアイス」は30代・40代女性にも一定の人気があるものの、ヒット商品としての売り上げを支えているのは、20代女性であることがうかがえます。

SNSで「レトロかわいい」と話題になった化粧水

そしてもう一つ、20代女性の間でひそかに注目を集めている商品があります。その商品とは、資生堂から発売されている拭き取り用化粧水「オイデルミン(N)」。

まずは、同商品の購入率を示す折れ線グラフを見てみましょう。

 折れ線グラフを見てみると、20代と80代の部分が山型になっていて、他の年代に比べて購入率が高いことが分かります。

次に、化粧水全体の購入者年齢層と、オイデルミン(N)の購入者年齢層を比較した棒グラフも見てみましょう。

 化粧水を購入している女性全体と比較すると、オイデルミン(N)は、20代と60代・70代・80代の購入者の割合が高いことが分かります。このことからも、同商品はシニア層の関心が高い一方で、20代の関心も高いということが推測できます。

では、なぜ年齢差のある「シニア層」と「20代」に人気があるのでしょうか。まず、シニア層に人気がある理由の一つには、商品の「歴史」が関係していると考えられます。

実は「オイデルミン(N)」は、1897年(明治30年)に誕生した資生堂初の化粧水。誕生から121年たった今でも販売されているロングセラー商品です。そのため、シニア女性の間では特に商品の認知度が高く、購入率が高いという結果になっているのではないでしょうか。

一方、20代女性からの支持を得ている理由の一つには、「SNSの効果」があるようです。ある女優さんが自身の愛用品としてInstagramにアップし、その際にボトルデザインの「レトロなかわいさ」にも注目が集まり、人気に火が付いたといわれています。

このように、「オイデルミン(N)」もチョコミントアイス同様、20代女性がブームの火付け役を担っているようです。

20代女性が「定番商品」を再発見してブームに?

 「チョコミントアイス」と「オイデルミン(N)」。この二つの商品の共通点は、昔からある「定番商品」ではあるけれど、20代女性の間では「新しい商品」として捉えられ、再発見されている点です。また、インスタ映えするような「かわいい」ビジュアルも、両商品に共通する要素だといえるでしょう。

30代・40代女性にとっては昔からある「当たり前」のものでも、世代が違えば「新しく」「かわいいもの」として捉えられることもある――。ビッグデータを分析してマーケティングなどに活用していくと、このような「発見」や「時代の流れを読み解くヒント」が得られます。

世代で異なる「透明飲料」への反応

ちなみにもう1点、昨年から話題になっている「透明飲料」の購買動向についても、世代別に見てみましょう。20代女性と、30代・40代女性とでは、明らかに動向が異なります。

代表的な下記の四つの透明飲料の売上個数を比較すると、20代女性だけ異なる反応が見て取れます。

(1)サントリー天然水 PREMIUM MORNING TEA ミルク(2017年9月26日発売)

(2)奥大山のブルーベリーヨーグリーナ&サントリー天然水(2018年3月6日発売)

(3)サントリー天然水 PREMIUM MORNING TEA 白桃(2018年5月8日発売)

(4)コカ・コーラ クリア(2018年6月11日発売)

30代と40代は同種の新商品が出る度に反応

 まず30代と40代は、それぞれの商品が出たタイミングで、どの商品も同じくらい売上個数が伸びています。このことから、30代と40代の女性は、「同じ透明飲料というカテゴリーの商品であっても、新商品が出れば興味を持って購入する」という傾向があることが分かります。

20代女性は自分のアンテナ重視で「類似商品」には反応しない

一方20代の女性は、新商品が発売されても、徐々に売上個数が伸びなくなってきています。つまり、「同じ透明飲料というカテゴリーの商品であれば、出始めの頃よりも関心を示さなくなる」という傾向があることが見て取れます。

 このことから、20代は単純に「新しいものや話題になっているものが好き」というわけではなく、「自分たちのアンテナに引っかかる商品を選んで購入している」と推測できます。

「ビッグデータ」を企画開発やアイデア構築に役立てる

アイスやお菓子だけでなく、雑貨にまで範囲を広げている「チョコミント」や、レトロコスメとして人気の「オイデルミン(N)」などを見ると、20代女性の心をつかむのは、自分たちの感性に合う「かわいいもの」なのかもしれません。そしてその「かわいさ」を、SNSを通じて友人たちと共有できるというところも、彼女たちを引きつけているポイントといえるのではないでしょうか。

「企画」や「開発」「販売促進」などの業務を担当している人にとって、ユーザーのニーズを把握することは、大切な仕事のうちの一つ。今回読み解いたのは、「ID-POSデータ」から得られるほんの一部の情報ですが、ID-POSデータをはじめとする「ビッグデータ」からは、その他にもさまざまな情報を分析することができます。

今、世間ではどんなものが求められているのか。綿密に調査・分析したいとき、「ビッグデータ」が役立ちます。

【データ提供】True Data
全国のドラッグストアやスーパーマーケットなどの「ID-POS」(消費者購買情報)を統計化した、日本最大級のデータベース「True Data」を運用。市場のリアルな購買行動が分かるマーケティング情報を提供しています。

(ライター 青野梢、データ提供 True Data:データ抽出日:2018年7月31日、商品写真 スタジオキャスパー)

[nikkei WOMAN Online 2018年8月22日付記事を再構成]

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