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しょうゆ専門店ずらり86種 再仕込みはアイスに合う

2018/9/26

しょうゆ専門店「職人醤油」代表の高橋万太郎さん

「置いていない家はない」と断言してもいいくらい、我々日本人の食生活に深く浸透しているしょうゆ。日本の食料品店であれば、大型店でなくとも、多くの種類をそろえているのが普通だ。とはいえ、86銘柄をそろえ、そのすべてが味見できるといえば、驚くだろうか。松屋銀座(東京)に店舗を構えるしょうゆ専門店「職人醤油」がそうだ。広域から多くのしょうゆファンをひきつけ、話題になっている。

同店は、「日本の地域産業で何か新しいビジネスをしたい」と思った伝統デザイン工房代表の高橋万太郎さんが2007年、27歳で立ち上げたネット通販店舗が始まりだ。大学卒業後、顕微鏡メーカーで営業職を勤めているうちに、「日本らしさがあって、日々使うのだけれども、買うときにあまり深く考えないもの」にビジネスチャンスがあるのではとの考えを抱くようになったという。

ちょうどそのころ、しょうゆメーカー直営の販売サイトから母親が製品を購入した。しょうゆは「あまり深く考えないで買うもの」ではあるが、それはしょうゆについての情報があまり多くはないからで、母親のように調べて選んで買いたいという人もいる。しかも、まだそれほど盛んではなかったネット通販を、決して得意とはいえない年代の母親が利用したのだから、製品としての潜在力を感じのだ。

実際、ネット上でしょうゆについて調べると、信頼できて包括的な説明を載せているページは見当たらず、そうした情報を自分が提供すれば、しょうゆを売るチャンスがあると、思いを強くしたそうだ。

さっそく、当時住んでいた川崎市を拠点に、全国のしょうゆ蔵を訪ねることにした。「最初の1週間で30軒訪ねました。営業マン時代は1日5カ所の得意先を回るのを基本としていましたからたやすいことです」。

ただ、30軒回っても、しょうゆの品ぞろえや商品内容を決めきれないでいた。デパートの売り場を視察しても、買ってみたいと思う商品には出合えない。「いろいろな種類があっても味見ができるわけじゃないので、どんな味なのか分からない。試しに買ってみるには、どれも容量が多すぎる」からだった。

そこで「『5人家族が少なくとも3食分は使える』という条件に合った100ミリリットルにしようと思いました」(高橋さん)。こうして、30軒のうち7軒が合計8銘柄を100ミリリットルびんに詰めて卸してくれることになった。

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