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夫から妻→妻から子 相続節税は2回想定して対策を 評価減の特例活用がカギに

2018/9/30

写真はイメージ=PIXTA

高齢になり相続税について考える人は少なくないだろう。その際に大切になるのが「2次相続」まで想定した対策だ。自分の死後、遺産を受け取った配偶者が次に亡くなれば、2度目の相続が起きて改めて税負担がのしかかる。今年改正された民法の相続規定(相続法)の影響を含め、上手な対策を探ってみた。

「財産はとりあえず妻に全てあげるのがよいだろう」。こんなふうに単純に考える夫がさらに増えるのでは、と心配する声が相続対策の専門家の間で上がり始めている。

改正相続法には配偶者を優遇する規定が目立つ。例えば婚姻20年以上の妻に家を贈与して亡くなった場合、その家を遺産分割の計算から除くことなどが盛り込まれた。だが、相続法で配偶者が保護されるのと、税金の負担の話は別だ。

税理士の藤曲武美氏によると、これまでも「妻が財産全てを相続する例は多かった」。配偶者は相続税の税額軽減の特例により、少なくとも1億6000万円まで非課税(図A)。たいていの場合、相続税を払わないで済むからだ。

■落とし穴で負担増

だが、落とし穴がある。夫の死亡(1次相続)の後、妻が亡くなると今度は、その遺産を子どもらが相続することになる。いわゆる2次相続だ。そのときに「多額の税金がかかる可能性がある」と税理士の阿保秋声氏は話す。なぜか。

一般に相続財産の中では「家の土地」が大きなウエートを占めることが多い。しかし税制には、その土地の評価額を80%減らせる特例がある(小規模宅地の評価減の特例、図A)。

細かな条件は省くが、配偶者のほか、「親と同居していた子」や「自分の家を持たない別居の子」が相続したケースが対象になる。特例が適用されれば、遺産の金額が圧縮され、税負担は減る。

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