座れて低価格「ファスト焼き肉」 ライバルは回転ずし

日経トレンディネット

無煙ロースターなのでにおいや煙を気にせず食べられる。焼き網は一回での使い切りだという

驚いたのは、焼き網の処理方法だ。食べ終わると網を外して汚れやごげつきを落とすのが一般的だろうが、「網の汚れを落とすのは意外と大変なので時間がもったいない」(西山会長)とし、一回ごとの使い切りだという。確かにあまり広いとはいえない厨房で何度も焼き網を洗うのは効率的ではないだろう。

複数で訪れる場合は店員に声をかけるとついたてを取り外してもらえる
肉には味がついているが、好みで卓上の七味、ゆず胡椒などを追加できる

「ファスト焼き肉」はフランチャイズしやすい

当面は都心の繁華街を中心に店舗を増やす方針。1号店は新橋という土地柄30~40代の男性がターゲットだが、女性1人でも立ち寄れるような内装を意識したという。

今後は郊外にも進出し、ファミリー層も狙う。郊外店はカウンターではなくテーブル席が中心で、ロースターも1人ひとつではなくテーブルごとになる可能性もある。そう考えると厳密には「1人焼き肉」業態とはいえないだろう。だが、家族で来店する場合も、滞在時間はさほど伸びないと西山会長は見込む。「家族4人で来店して1人300グラムの肉がついたセットを食べたとしても、合計4800円。家族全員でこの値段で焼き肉を食べられる店はほかにないのでは」(西山会長)。小さな子どもがいるので外食に時間をかけたくない人も少なくないだろう。そうした人にとっては、料理の提供が早く、しかも低価格である「ファスト焼き肉」は響くかもしれない。

また、肉のカットが不要で、調理は客自ら担当するという点で従業員の教育にかかる時間も少ない。そのためフランチャイズしやすい業態だと西山会長は考えている。「今後5年で国内300店舗を目指すが、そのうちの8割がフランチャイズになるのではないか。海外にも進出していきたい」と西山会長は意気込む。

ランチタイムは「うす切カルビセット」(200グラム、860円)が多く出ると見込んでいるという
国産牛、和牛として提供している肉の産地は仕入れ状況によって変わる

(ライター 樋口可奈子)

[日経トレンディネット 2018年9月5日付の記事を再構成]

MONO TRENDY連載記事一覧
注目記事
MONO TRENDY連載記事一覧