ICカード乗車でポイント 運賃の50%還元もポイント賢者への道(81)

NIKKEIプラス1

2018/9/26
写真はイメージ=PIXTA
写真はイメージ=PIXTA

ICカード乗車券を使って電車に乗るとポイントがもらえる交通機関が増えてきました。JR西日本は10月1日、ICOCAの使用者を対象に乗車回数に応じたポイント付与を始めます。乗り方によっては還元率はかなり高めです。乗車ポイントのサービスは以前紹介した東京メトロをはじめ全国で広がっています。

JR西の場合、ポイントの獲得基準は二つに分かれます。一つは京阪神エリアが対象です。特定の路線・区間を同じ月に繰り返し利用した場合、4回目以降は都度、運賃の50%か30%相当のポイントをもらえます。例えば京都―大阪(運賃560円)は還元率が50%。ある月に5回乗ったとすると4回目、5回目にそれぞれ280ポイントたまります。

平日の場合、乗車回数にカウントされるには午前10時~夕方5時の時間帯に改札を入るか出る必要があります。ふつうの会社員が朝夕の通勤時にポイントをためるのは難しそうです。

もう一つはICOCAが使えるエリア全体が対象です。運賃が同じ区間で乗ると11回目以降、都度10%相当がたまります。例えば大阪~京橋、大阪~西九条は運賃が同じ160円。ある月に6回ずつ乗れば計12回とカウントされて基準回数を超えます。ただし定期券の利用区間は対象外です。

たまったポイントはチャージして運賃や駅ナカ店舗での買い物の支払いに使えます。利用には駅の自動券売機かサイトで登録を済ませておく必要があります。

ICカード乗車券の利用でポイントがたまるサービスは東京メトロ(PASMO)のほか、名古屋市交通局(マナカ)、大阪メトロ(OSAKA PiTaPa)、JR九州(SUGOCA)、福岡市交通局(はやかけん)などにあります。事前登録しないとポイントがたまらない場合もあるので注意してください。

菊地崇仁
 北海道札幌市出身。1998年に法政大学工学部を卒業後、NTTに入社。社内システムやLモードの料金システムの開発などに携わり、2002年に退社。同年、友人と共に起業し、システムの設計・開発・運用を行う。06年、ポイント交換案内サービス・ポイ探の開発に携わり、11年3月代表取締役に就任。一般からプラチナまで、57枚のクレジットカードを所有。

[NIKKEIプラス1 2018年9月22日付]