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損害保険ジャパン日本興亜人事部グループリーダーの福元利一氏

損害保険ジャパン日本興亜人事部グループリーダーの福元利一氏

経団連の中西宏明会長の大卒「就活ルール」見直し発言が波紋を広げるなか、金融業界の採用方法見直しに注目が集まっている。金融とIT(情報技術)を融合したフィンテックの進化や厳しい収益環境を背景に、横並びの一括大量採用が限界を迎えているからだ。損害保険ジャパン日本興亜は、2019年卒の採用から応募枠を29歳に広げ、「一芸採用」も始めるなど改革に取り組む。人事部採用グループの福元利一グループリーダーに聞いた。

個性を評価する採用へ

――採用で新しい取り組みが相次いでいます。

「当社は今まで、どちらかというと画一的な採用でした。その必要もあったわけですが、フィンテックの台頭などで金融業界全体が変わっていくなか、柔軟な発想も必要だという議論もありました。とっぴなことはしませんが、今までと違った面から学生を見れば、少し変化が起きるのではないかと考え、試してみたというのが現状です」

――19年卒の採用から始めた「チャレンジコース」はその一環ですね。

「スポーツや学業で何らかの成果を出し、評価を受けた人を対象にする、いわゆる一芸採用です。成果の大小よりは、何かひとつのことに取り組む過程で何を身に付け、どんな個性を磨いてきたのかを重視する姿勢で選考に臨みました」

――どんな学生の応募がありましたか。

「体育会系の学生が圧倒的に多かったです。始める前は『高校野球で甲子園出場』のような人かなと予想していましたが、実際はとてもレベルが高かった。世界大会に出た人や21歳以下の日本代表だったという人もいました。目的を達成するのに何が足りないのか、自分で考えて努力する習慣が身についていて、一般の学生とはちょっと違って見えました。1人くらい採用できたらと思っていましたが、魅力的な学生が多く、6~7人くらいになりそうです」

――新卒採用の応募資格を29歳まで広げたのも話題になりました。

「もともと卒業後3年以内という形で第二新卒の採用をしていました。また、大学院卒なら26~27歳ぐらいまで応募できました。ただ、もっとわかりやすくという狙いもあり、29歳にしました。今回は、新たに応募資格を得て採用に至った人はいませんでしたが、告知した5月には応募者が激増しました。関心が高いのはわかったので、もう少しうまく広報していきたいと思っています。応募者には、転職の人だけでなく、司法試験などの資格試験を目指していた人の『切り替え』もあったようです」

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