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日本株 ようやく活躍の出番がやって来た(窪田真之) 楽天証券経済研究所所長兼チーフ・ストラテジスト

2018/9/25

写真はイメージ=123RF
「日本株はバブル崩壊後に企業が構造改革を断行し、足腰が強くなった」

日経平均株価が9月14日、2万3000円台に乗せ約7カ月半ぶりの高値を付けました。たびたびはね返されてきた2万3000円台の壁を抜けたことで、上値をうかがう情勢です。

筆者は「やっとここまで来たか」という思いを強くしています。財務内容が改善し、収益基盤が堅固となり、配当利回りやPER(株価収益率)で割安といえるバリュエーション(投資尺度)になったこれからが、日本株が活躍する出番がやって来たと考えています。

日本株はなおも米中貿易戦争など短期材料に反応して、乱高下を繰り返すでしょうが、私は中長期で資産形成に寄与する魅力的なアセットになったと感じています。できることなら今から25年間、日本株のファンドマネジャーをやりたいと思っているぐらいです。

■ファンドマネジャー時代は長期下落局面

私が日本株のファンドマネジャーになったのは、米国株が暴落した1987年の「ブラックマンデー」の直後でした。当時の日経平均は約2万円でした。以降、25年間ファンドマネジャーをやりましたが、バブル期の史上最高値3万8915円(89年12月)から、リーマン・ショック時のバブル後最安値7054円(2009年3月)まで、長期下落局面が続きました。

ただし、バブル崩壊後に企業が構造改革を断行し、足腰の強くなった日本株は、ここからが面白い局面と考えます。詳しい内容は以前のコラム「貿易摩擦に振り回されても 日本株は買い」でも書いていますので、ご参考になさってください。

海外に目を転じると、驚くべき光景が見えてきます。米ダウ工業株30種平均が過去30年間、上がり続けていることです。

私がファンドマネジャーを始めた当時、日経平均の約2万円に対し、米ダウ平均は約2000ドルでした。円とドルで単位は異なりますが、「ダウ平均は日経平均の約10分の1」と覚えていました。

ところが、ダウ平均は今、2万6246ドル(9月18日時点)、日経平均は2万3420円(同)です。いつの間にか、日経平均はダウ平均に表面上の数字で抜かれてしまいました。ダウ平均は2000年代初めのIT(情報技術)バブル崩壊、08年のリーマン・ショックなど、数々の危機を乗り越えて、上昇し続けてきたからです。

■PERで見て米国株はバブルとはいえない

いつまでも上がり続ける米国株を見て、「これはバブルでないか」と語る人もいます。ただし、予想PERを見る限り、バブルとはいえません。米国株(S&P500種株価指数の採用銘柄)の予想PERは現在約18倍です。過去13~18倍で推移してきたことを考えると、やや高い水準にあることは事実ですが、バブルというほどではないでしょう。

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