ネット時代の学び、覚えるより「発信」で深めるリクルートワークス研究所主任研究員 辰巳哲子氏(2)

大学生の学び、双方向性に特徴

大学生は、どんな「自分なりの学び方」を編み出しているのでしょう。2~3年生の50人に「3つ教えてください」と聞いたところ、以下のような答えが並びました。

・先人の知恵を知るため、歴史を学び続ける
・ライバルチームのデータを読み込み、自分たちと比較して、違いを知る
・人とのコミュニケーションの中で違いを知る
・他の人に教えてあげる。それで自分の理解も深まる
・自分の体験をたまに整理し、行動を振り返って改善点を考える
・多国籍、他分野、幅広い年齢層の人たちと話す
・実際の体験を重視する。五感を使う ・ぼーっとしてみる ・街に出てみる
・基本、興味のあるものだけ学ぶ ・「なぜ」と突っ込みながら学ぶ
・テスト勉強は友人と、インプットとアウトプットの立場を入れ替えて話しながら

学生は、学習をとても柔軟に捉えています。彼らの学び方には、(1)インプットだけでなく、アウトプットの機会をうまく使っている(2)他者との相互作用を重視している(3)たまに立ち止まって自分に足りないことを考える「内観・俯瞰(ふかん)」をしている、という3つの傾向・特徴があります。

「自分で…」より、「詳しい人に教わる」

これは日本の大学生だけの傾向ではありません。18年5月、米国で開かれた「2018年の学習トレンド」をテーマとするセッションの報告によると、最近の学習者には「記憶したくない」「詳しい人から学びたい」「目的を重視する」という傾向があるそうです。

最近の学生らの傾向から、これからの学び方を考えるヒントを探ってみましょう。

(1)アウトプットの機会を活用する

本を読んだ後、内容を人に説明することで理解が深まるという経験は誰にもあるでしょう。一方、わかったと思ったのに、うまく説明できなかったということもあるはずです。 こうした「アウトプット型の学び」の機会は、身近なところで増えています。たとえば、「本を販売するサイトに読後のレビューを投稿する」「受けた研修の感想をフェイスブックに投稿し、他の参加者と意見交換を続ける」といった形です。

知識や経験をインプットした後、発信し、フィードバックを得ることで学びが深まっていく
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