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女性校長、学校の働き方改革で奮闘 先生にもゆとり

2018/9/18

職員会議のやり方を変えた松浦加代子校長(滋賀県湖南市の菩提寺小学校)

 教員の長時間労働を見直すなど、各地で女性校長が働きやすい職場作りに知恵を絞る。小中学校の教員の女性比率は高まっているが校長の大多数が男性。仕事と家庭の両立やキャリア構築に悩んだ女性校長らが自らの経験を生かし、学校教育の質の向上にもつなげようと働き方改革を目指し、奮闘する。

■少人数会議で若手活発

 8月下旬、滋賀県湖南市の菩提寺小学校で新学期を前に職員会議を開いた。担当学年が異なる教員で作るグループから笑い声が上がる。松浦加代子校長(55)は少し離れて見守り、会議後に紙に書かれた意見を集めた。

 以前は毎月1回、教員全員で行っていた会議を、ほぼ2カ月に1度に減らし、少人数制のグループディスカッションにした。若手教員が遠慮せず、働きやすくするアイデアを出せるようにするためだ。

 「小さなことからコツコツと」と見直しを積み重ねる。同校では校内のプールへ上履きのまま児童を移動させるため、教員がすのこをわざわざ設置し、季節が終わると手で洗っていた。若手教員の提案で、すのこは敷かず体育館経由でプールに行くよう変更、長年の“慣習”を見直した。

 業務効率化を進める一方で綿密にフォローする。業務改善だと教員は考えても、「保護者と距離ができたら本末転倒」との危惧からだ。夏休み恒例の個別懇談は廃止を決めたが、保護者らにプリントで相談の場をいつでも設けることを伝えた。

 教員が疲労感を覚えるのは、児童のトラブルや保護者への対応がほとんどだ。校長室の扉を開けて職員室の様子がいち早く分かるようにし、校長と教頭、教務主任らが教員からの相談や報告を一元的に把握する。

 松浦校長は同じく教員の夫と共働きで3人の子供を育ててきた。「教員自身が自分の生活を大切にできる生き方をしてほしい」。自らの家庭生活から得た思いだ。

 文部科学省によると、公立学校の女性教員の比率は増え続け、2018年で小学校は62.4%、中学校で43.7%。ただ、女性校長は小学校で19.6%、中学校で6.6%にとどまる。政府は20年までに校長・教頭に占める女性の割合を20%に引き上げる目標を掲げ、長時間労働の見直しや研修への参加機会を女性に開く施策を始めつつある。

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