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コマツ 建機マーケティング本部長の水原潔氏

コマツ 建機マーケティング本部長の水原潔氏

コマツは国内では首位、海外でも米キャタピラーに次いで2位の建設機械メーカーだ。最近は情報技術(IT)を駆使し、泥臭い建設現場のイメージをスマートに変えつつある。常務執行役員で建機マーケティング本部長の水原潔氏に、世界でのブランド戦略や顧客との付き合い方を聞いた。

「一生使ってもらえる」会社をめざす

――コマツはBtoB(企業向け)取引が中心です。ブランド戦略の軸は。

「『ブランドマネジメント(BM)』と名付けたブランド戦略に取り組んでいて、現在12年目になります。顧客が限られているBtoB企業として、『売れ続ける』ことがブランディングの最大の目標です」

「顧客との関係性をどう築くか、姿勢としては『お客さんの一生涯を面倒みます』というのがBMです。顧客に『コマツでなくてはダメ』と思ってもらえる価値を提供し、『一生ずっと使ってくれる』ような企業を目指すという意味です」

「2006年から07年に、経営やTQM(総合的品質管理)への心構えなどを『コマツウェイ』という企業コンセプトにまとめ、グループに周知しました。最初はマネジメント編、モノ作り編で始めて、2011年にブランドマネジメント編を付け加え、明文化しています。現在相談役の坂根正弘が、大学の先生からマーケティングの重要性を教わったのを機に、ブランド戦略を重視するようになったと聞きました。生産や開発と同じようにマーケティングにも論理性を持たせて社内で取り組もう、という考え方です」

――具体的な目標は。

「建機の価格競争でシェアを取るのでなく、顧客との関係を維持する方法を生産、開発、マーケティング部門が一緒に考えます。私が入社した30数年前は、建機を売って終わりという雰囲気も多少残っていました。しかし、建機は売って5~10年で摩耗した部品を交換したり、点検・修理したりする必要があります。その際、いかに効率よくサービスや部品を提供できるかが重要だと分かったのです。今のブランド戦略では、売った後のサービスや部品の売り上げを最大化することを目指しています」

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